【アリゾナ州テンピ発】エンゼルスの大谷翔平投手(27)は16日(日本時間17日)に実戦形式のライブBPに初登板した。打者7人に33球投げ、安打性は許さなかった。直球は最速98マイル(約158キロ)をマーク。昨季の9勝を上回る2桁勝ち星が期待され、開幕投手の大本命に挙げられる中、順調さをアピール。見守った首脳陣も笑顔だった。
  
 キャンプイン3日目、大谷は早くも実戦マウンドに上がった。マドン監督、ミナシアンGM、モレノ・オーナー、新加入した先発右腕シンダーガード、投打二刀流のロレンゼンらが見守る中、初回、最初に打席に迎えたのは左打者のワングだった。初球、力強い直球に手が出ず見逃し、2球目はボールだったが、ヒヤッとしたのが3球目。鋭い打球が顔付近に飛んできた。抜群の反射能力でグラブを出して捕球したが、一瞬その場は凍りついた。直後にワングが「危うく失業するところだった!」ともらすと、一転、笑い声が上がった。

 2人目も左打者のレンヒーフォ。直球とスライダーで追い込み、最後は直球で見逃し三振に仕留めた。3人目の右打者は空振り三振、4人目の右打者も打ち取った。

 2回は先頭の右打者を5球目の直球で空振りを奪った。圧巻だったのは2人目の右打者メイフィールドへの4球目。辛うじてバットに当てた直球が最速の98マイルを記録。大谷の後ろで速度機を構えていた水原通訳が「98(マイル)」と読み上げると、近くにいた報道陣らは聞き間違えではないかと、互いに目を見合わせた。6球目の空振りを奪った直球も97マイル(約156キロ)だった。3人目のワングに3球投げ、高めの直球でバットに空を切らせたところでマウンドを降りた。芯に当たった打球はなく、空振りを7個奪うなど凄みを見せつけた。マドン監督ら首脳陣は満足の表情だった。

 マスクをかぶったスタッシは「アメージング(素晴らしい)、インクレディブル(かっこいい)、レディ(準備万端)!」と笑顔。「本当によかったよ。翔平は去年をベースに今年を作り上げている。オフに入った時にすでに素晴らしい土台ができていて、カッターは本当に良いね。今日よく投げたよ。ファストボールの球速も出ていたから、僕は少し手が痛いよ。あとでアイシングしなきゃ。翔平にはちょうどいい具合に僕の手を慣らしてくれている。互いに開幕には準備万端さ」とその凄さを明かした。

 ロックアウト中もアリゾナ州の施設ドライブライン・ベースボールでしっかり準備を重ねた大谷は早くも仕上がっている。初の2桁勝利は間違いなさそうだ。