米CBSスポーツ(電子版)は8日(日本時間9日)に米大リーグ機構(MLB)と選手会が新労使協定を巡って対立してロックアウトに突入している影響で、禁止薬物の検査が中断していると報じた。AP通信の7日(同8日)の速報を受けたものだ。MLBと選手会の間で結ばれていた共同薬物協定(JDA)が、旧労使協定と共に失効。そのため、2002年の合意からおよそ20年続けてきた薬物検査が中断されている。

 米国反ドーピング機関(USADA)のトラビス・タイガート最高経営責任者はAP通信に「公平なプレーを重要視する上で大きな懸念点。優れた検査プログラムでも、微量のテストステロン摂取なら簡単に検査をすり抜けられる。ジェルや経口錠剤ならすぐに体内から排出されるし、数週間も(検査がなければ)いろいろな方法で摂取できる」と指摘。危機感をあらわにした。

 同電子版は「現在、禁止物質を服用している選手がいる可能性がある。ロックアウトはいつでも終了し、テストもすぐに再開される可能性がある」と警告した。薬物検査はこれまでオフシーズンも含め1年を通してランダムに実施。21年は8436件行われ、5人の陽性者が判明している。