米大リーグ機構(MLB)公式サイトが30日(日本時間1日)に発表したオールスター戦(13日=同14日・デンバー)のファン投票の2次投票の途中経過で、エンゼルスの大谷翔平投手(26)はア・リーグDH部門でぶっちぎりで大独走している。得票率は65%で前日より2%アップし、アストロズのアルバレス(20%→19%)、レッドソックスのマルティネス(17%→17%)との差を広げた。

 2019年は1次投票で1位の156万4520票を得たマルティネスが105万4282票で2位だったレンジャーズのペンスに最終投票で逆転されたが、今年は下克上は起きないだろう。

 ボストン・グローブ紙(電子版)は30日付でマルティネスのインタビューを掲載した。「(球宴のファン投票は)レースになっているとは思わない。私は大谷に向けて手を振っている。彼は球宴の先発DHに値する選手だよ」とあきらめモードだ。

 その上で二刀流の凄さを「彼は本当に球をうまく打っている。ア・リーグだけでなく、メジャー全体でも最高の年を過ごしている。投球でも打撃でも今の調子を維持して、最終的に打率2割7分、30本塁打、12勝ならMVPとするべきだ。他にもっと価値のある選手はいるかい?」と力説した。

 大谷は前日まで79試合で28本塁打放っており、年間57本ペースだ。大谷が50本以上打つ可能性について聞かれるとマルティネスは「50本台はとても大きな数字。可能性があるかと聞かれれば『イエス』だが、本当に打つかどうかと聞かれたら『分からない』と答えるしかない」と慎重だった。日本人選手の50発はこれまでは完全に夢物語だった。メジャーの常識を次々に打ち破っている大谷なら可能性は十分。期待しかない