【ロサンゼルス発】複数の米メディアがアリゾナ州フェニックスに全30球団を集め、無観客で開幕する案を米大リーグ機構(MLB)と選手会が協議していると報じている。これを受け、米スポーツサイトのアスレチックは選手、監督らに行ったアンケートの結果を7日(日本時間8日)に公表した。

 7月に第一子誕生を予定しているフィリーズの右腕ウィーラーは「誕生の瞬間を逃すなんて考えられない。『じゃあ12月に会おう』なんて言って家族にずっと会わないことなど無理」と否定的。レッドソックスの左腕セールも「4~5か月の間、画面越しのみでしか子供に会えないなんて耐えられるか分からない」と同意見だ。

 インディアンスのフランコナ監督は「プランの中で実行不可能なことがいくつかある。例えば、選手を1日中約2メートル離れたままにすることは無理だ」との見解を示した。

 一方、ブレーブスの左腕ハメルズは「ファンや世界のために、どんなことをしても野球を戻すべきだと思う」、ロッキーズの主砲アレナドも「医師らがOKと言うのであれば、このプランは熟考されたということ」と賛成の声もある。

 選手らの感染リスク、無観客で行うことでの経済的マイナス、アリゾナの酷暑への対応など多くの課題がある。レギュラーシーズンの開幕が見通せない現状でMLBと選手会はどんな答えを出すのか。