ブルージェイズ移籍・山口 メジャー成功のカギ握る2つの課題

2020年01月07日 16時30分

山口俊

 求められる“2大対応力”とは――。巨人では初になるポスティングシステムを利用しての米大リーグ・ブルージェイズ移籍が決まった山口俊投手(32)。夢舞台での活躍に向けて胸を躍らせる右腕に対して、メジャーでの成功を願う古巣の巨人内部から、乗り越えるべき2つの課題を指摘する声が上がっている。

 昨年末にメジャー移籍が決まった山口は6日に自主トレ先の那覇市内で練習を公開。移籍決定後では初めてになる公の場で「(32歳の)年齢は年齢でもルーキーで行くので、ヨーイドンからアピールする立場。例年以上につくり上げていかないといけない」と気を引き締めた。

 希望に満ちあふれる右腕に、その夢を後押しする巨人内から山口が克服すべき2つの課題が持ち上がっている。まずはメジャー特有の硬いマウンドへの対応だ。山口自身は昨季中に何度も「マウンドは気にならない」と強気に話していたが、実はチームスタッフによると「山口は低くて柔らかいマウンドのほうが得意。本人が『一番好きなマウンドは鹿児島(鴨池野球場)。東京ドームは硬くて掘れないので苦手』と言っていた」という。

 東京ドームのマウンドは昨季から原監督の肝いりで、以前よりも硬いメジャー仕様に改造された。本人が「苦手」と漏らしたその本拠地でも12試合で7勝2敗、防御率2・68の好成績を残しているが本場メジャーのマウンドの硬さはドームと同等か、もしくはそれ以上。球もNPB公式球よりひと回り大きく、重さも増すだけに、体に負担のかかる硬いマウンドに対応できるかが焦点になりそうだ。

 もう一つは本人も「(勉強しているのは)英語。個人的にコミュニケーションも取りたい」と必要性を痛感している言葉の壁だ。巨人で同僚だった選手から見ると、山口の語学力は、やや心もとなく映ったそうで、ナインの一人は「俊さんがマシソンとも通訳さんなしで話しているのを見たことがない。向こうで本当に大丈夫なんですかね」と心配顔だ。

 昨季限りで退団したマシソンといえば大の親日家で英語での会話が片言でも少々間違っていようが、笑顔で意図をくみ取ってくれるナイスガイだったが…。現在はスマホのアプリを駆使して勉強しているそうだが、新天地で早くチームに溶け込むためにも早期習得する必要がありそうだ。

 山口は昨年11月のポスティング表明会見で、メジャー進出を「新たな挑戦」と口にした。果たして難題をクリアし、アメリカンドリームを手にできるか。