【イリノイ州シカゴ発】カブスのダルビッシュ有投手(32)は23日(日本時間24日)、全体練習前に左中間席の下に位置する室内ブルペンに入り、約30球投げた。フリー打撃では楽しそうにバットを振った。クラブハウスへ引き揚げる直前、取材に応じると、野球評論家の野村克也氏(83)への感謝を口にした。日本時間21日深夜に放送されたTBS系のスポーツ情報番組「S☆1」の番組企画で野村氏が「平成ベストナイン」の先発投手部門でダルビッシュを選出してくれたからだ。
「なんでなんかな? 前はマー君(ヤンキースの田中)がすごいって(話していた)記憶があるんですけど」と恐縮しながらも、満面の笑みで語り始めた。
「(野村さんは)すごく細かいところを見ている。他の人が全く見ていないようなところを。僕、(日本で)死球を当てたりしたら、(打者が)一塁走者になって、こっちの目を見た時に帽子を取るっていう自分の中の決め事とかいろいろある。そういうのも見ているんですよ。よくそんなところを、って。捕手の鶴岡さんでも気づいていない(笑い)」
また、試合以外の部分を評価してくれたことにも感謝した。「『あいつは練習をちゃんとやっている』とか、僕が練習をしていないってみんなが思っている時から、『あいつは真面目だ』みたいなことを言ってくださった」
最後にダルビッシュは「選ばれたことはすごく名誉なこと。自信にしたい」と力を込めた。22日(同23日)朝、自身のツイッターを更新し「朝起きて見て本当に涙が出ましたよ」などとつづったが、自らの言葉でお礼が言いたかったようだ。
次回登板は26日(同27日)か27日(同28日)のいずれも敵地のダイヤモンドバックス戦。快投で“恩返し”できるか。