100人が同じ映画を見た時、100通りの感想が出ますよね? それと同じで、鉄道ファンもそれぞれのフィルターを通すと、同じ列車を見ているのに異なった感想を持つんです。そこで今回は、駅のホームで特急列車を眺めながら、私の頭の中でどのような〝車両評論〟が行われているのかをお届けします!「幼少期から鉄道が好きな木村裕子は、こんなふうに見ているのか」と感じてもらえればうれしいです。

 新潟県にある直江津駅で降りた時のこと。お隣のホームに「特急しらゆき」が止まっていました。それを見た直後、名前も似ていることから、頭の中に白雪姫が浮かんできました。私にとってこの列車は、新潟のディズニープリンセスです!

 ちょうど夜だったこともあり、ライトや車内の明かりが映えて、エレクトリカルパレードをしているようにも見えます。外観も白雪姫が着ているドレスと同じ色をしていて、白と青のツートンカラーに赤いラインの塗装…。共通点がたくさんありますが、実はもっとあるんです。

 白雪姫の物語は、外見の美しさを継母である女王にねたまれたため森へ逃げますが、そこで出会った動物や小人たちと力を合わせて苦難を乗り越え、幸せになるというストーリー。この生い立ちもそっくりなんです!

「特急しらゆき」は、前身の「急行しらゆき」が国鉄時代に誕生したことから始まりました。でも「急行しらゆき」は、同じ区間を走る「特急白鳥」の登場で廃止になってしまいます。それから復活と廃止を繰り返した後、2015年に同じエリアを走る仲間の北陸新幹線の開業が決まり、乗り継ぎの利便性を良くするため3度目の復活を果たし、現在に至ります。

 白雪姫も「特急しらゆき」も、へこたれない精神とバイタリティーを持つプリンセスだと思います。ここまで似ていると、白雪姫をイメージして造られた列車なのでは?と思いたくなっちゃいませんか。

 ここで木村ポイント!「特急しらゆき」に乗車するときは、ぜひ窓側のD席に座ってください。日本海沿いを走る区間では、絶景を間近で眺めることができますよ。他にも山間部や田園地帯も走るので車窓の変化が楽しく、乗っているだけで旅気分に浸れます。それでは、新潟のプリンセス「特急しらゆき」に会いに、出発進行~!

 ☆きむら・ゆうこ 1982年8月17日生まれ。愛知県出身。鉄道をこよなく愛する鉄旅タレント。2015年にはJR、私鉄、地下鉄、ケーブルカー、モノレールなど、日本全国にある鉄道を全線乗車する「日本国内鉄道全線完乗」を達成。乗車した走行距離は約2万8000キロメートル。