「こむら返り」は筋肉が急に収縮してけいれんしている状態だ。頻度や症状によっては注意が必要だという。起こった時の対処法から、受診すべきサインについて、内科医の近藤千種先生に教えてもらおう。

 ――こむら返りが起こった時の対処法は

 近藤医師(以下、近藤)筋肉をゆっくり伸ばしましょう。ポイントは急に強く引っ張らないこと。無理に伸ばすと、筋肉を傷めることがあります。例えばふくらはぎに起こった場合は、ヒザを伸ばした状態で、爪先を自分の顔の方へゆっくり引き寄せます。もし、立てるのであれば、壁に手を突き、ゆっくりアキレス腱を伸ばす姿勢を取りましょう。

 ――温めるのがいいのか、冷やすのがいいのか気になります

 近藤 けいれんが起こっている最中や収まった直後は、温めたり軽くマッサージしたりすると楽になる人が多いです。運動後で炎症や筋肉痛が強い場合は冷やすことがいいケースもありますが、一般的なこむら返りでは「温める・伸ばす・軽くほぐす」がおすすめです。

 ――医療機関を受診した方がいいケースは

 近藤 週に何回も起こる、ふくらはぎ以外にも頻繁に起こる、しびれや歩きにくさがある、翌日以降も強い痛みが続く、むくみが強いなど、日常生活に支障が出ている場合は受診してください。また、基礎疾患がある人は、こむら返りが気になればすぐに主治医に相談してほしい。背後に重大な病気や薬の影響が関係していることもあります。

 ――こむら返りの治療として薬はありますか

 近藤 芍薬甘草湯という漢方薬を服用することで、症状が和らぐことがあります。今まさにつっている時や、つりそうな感じがある時に使用されることがあります。市販薬でも売られているので、一時的に使用する選択肢はありです。しかし、芍薬甘草湯には甘草という成分が含まれており、体質、持病、併用薬によっては注意が必要な成分です。自己判断で、頻繁に長期で服用することは避けてください。

 ――こむら返りにならないために、日常生活の中でできることを知りたいです

 近藤 寝る前のふくらはぎストレッチは特におすすめです。爪先を上げてふくらはぎをゆっくり伸ばします。日中にふくらはぎを酷使した日は、ゆっくり入浴するなどして、足を休ませましょう。汗を多くかいた日や、暑い夜は、水分と電解質(ナトリウムやカリウム)を補うことも大切。ほか、冷房による冷えや、飲酒量にも注意し、食事と睡眠をしっかり取ってくださいね。

 ☆こんどう・ちぐさ ちぐさ内科クリニック覚王山院長。日本内科学会認定内科医、日本抗加齢医学会認定専門医。帝京大学医学部を卒業後、総合犬山中央病院、ちくさ病院副院長などを経て現職。