大人気ブロガーが次々と発売される新作カップめんを徹底解説する好評企画。今回も注目商品がめじろ押し。カップめんファンならチェックしておきたい逸品揃いです!

【シリーズ初の“ご当地系”】日清食品「日清の最強どん兵衛 博多ごぼ天うどん」(309円+税)

 九州のうどんといえば、三大うどんチェーンに挙げられる「資(すけ)さんうどん」の快進撃が目覚ましい。また、同じく同エリアの「牧(まき)のうどん」や「ウエスト」の知名度も全国的な高まりを見せ、年々注目が集まっている。その可能性に目を付けたのが、この業界でも極めてトレンドに敏感な日清食品だ。

 熱湯8分で“ふわふわ、やわらかい”食感に仕上がる極太うどんに、福岡県醸造醤油と6種の合わせだしをブレンドした液体スープ。さらに、ごぼうや玉ねぎのうまみとサクサク食感がクセになる、独自製法の分厚い天ぷらを搭載した本商品は、どん兵衛のハイエンドモデル「最強どん兵衛」シリーズ初となる“ご当地系”の意欲作。

 さすがに実際の博多うどんほどの厚みはないけれど、ふわふわとした食感は同ブランド史上初となる体験で、繊細なつゆに滲み出る天ぷらのコクとごぼうの風味、さらに玉ねぎの甘さと芳ばしさも堪らない。価格は通常ラインを上回るが、その価値は充分に見出せる一杯だ。

【特筆すべき別添の液体スープ】東洋水産「まぜそば ごつ盛り にんにく醤油」(オープン価格)

 ごっつい大盛りをコンセプトに、手頃な価格とボリュームの両立で支持されている「ごつ盛り」だが、先に触れておくと今回の「まぜそば」は大盛りではない。

 通常、汁なしカップめんは120~130gを大盛りサイズの基準としている。にもかかわらず、本商品は湯切りタイプの新作でありながら、このカテゴリーではレギュラーサイズに分類される“めん90g”で「ごつ盛り」を謳っているのだ。

 しかし、特筆すべきは別添の液体スープが「ごつ盛り」の上位版である「でかまる」クラスの水準に達していたこと。醤油の立体感と良質なアブラ、さらに強めのニンニクと全体バランス感覚も含め、それこそ有名店が監修した商品に添付しても恥ずかしくない。

 かやくは挽肉のみかつ量も少ないが、同社のオープン価格商品で定番の小さな廉価版ではなく、食べ応えのある大きな資材を使用していた。正直、ヘビーユーザーからは量の観点で賛否両論あるだろう。しかし、それを補って余りある液体スープのハイレベルな水準に、このブランドの新たな境地が開拓されたと筆者は実感した。

【商品名に嘘偽りなし】東洋水産「マルちゃん正麺 カップ ニボツヨシ」(333円+税)

 いま抜群においしく、そして10年後、20年後も古びることなく愛され続ける即席めんをコンセプトに、数々の名作を生み出したマルちゃん正麺。その中でも、煮干しを効かせたフレーバーは頭ひとつ抜きん出ている印象だ。商品名に嘘偽りのない、しっかりと煮干しを強く効かせながら、えぐみや雑味などは極限まで取り除いている。

 逆に煮干しの強い苦味に期待していた場合、その点は物足りなさを感じるかもしれない。しかし、この煮干しの打ち出し方は、1953年(昭和28年)3月に「横須賀水産」として創業以来、現在の社名にも名残が見て取れる「東洋水産」の技術力の高さを物語っている点でもある。

煮干しの密度には感服
煮干しの密度には感服

 昨年6月に発売された「にぼシャキ」と比較して“煮干しUP”のコンセプトを体現するために、残念ながら背脂加工品は省かれてしまったが、そのトレードオフをマイナスと思わせない煮干しの密度には感服した。ちなみにパッケージの煮干しが一匹だけ、ちょっと左斜め上を向いている。この遊び心も「ニボシ」シリーズの魅力となっているため、ぜひ探してみてほしい。

【あの衝撃が再び】エースコック「わかめオールスター わかめラーメン しょうゆ」(348円+税)

 1983年(昭和58年)6月の発売以来、素材のヘルシーなイメージで愛されてきた「わかめラーメン」だが、年に一度“正気を失う”ことがある。ちょうど2年前の今頃、エースコックの創立70年を記念して発売された「わかめだらけの海藻フェス」を覚えているだろうか。めんは120gの超大盛り仕様で、粉わかめ×葉わかめ×茎わかめを盛り込んだ商品だ。

 その衝撃が蘇る本商品には、従来品に使用していた粉わかめではなく「粉めかぶ」を新たに採用し“根から葉まで食べ尽くす”コンセプトを掲げている。さて、ひとつ大きな疑問がある。わかめの部位と魅力を大々的にアピールした商品にもかかわらず、めんを超大盛りに増やす必要はあったのだろうか。

食べても食べても減らない?
食べても食べても減らない?

 それも耐久性が皆無に等しいフライめんを使用しているため、食べても食べても減らない感覚に陥る。むしろ、途中から増えているような錯覚さえ覚えた。そのため食後に残った印象は、本来のコンセプトとは逸脱した、とにかく“めんを食べ尽くさなければいけない”という謎の義務感…。

 たしかに味は「わかめラーメン ごま・しょうゆ」を踏襲していたけれど、もし来年も同じような変わり種を企画するのであれば、めんは飾り程度の爆盛りわかめラーメンに期待したい。

【白ごはんとの相性抜群】まるか食品「ペヤング 鶏塩まぜそば」(236円+税)

 他社が真似できないほど斬新なフレーバーを、攻めの姿勢で積極的に展開している「ペヤング」なので、本商品はいささか大人しい印象を受ける。しかし、よく見ると同ブランドでは珍しい「卵黄ソース」を別添しているのだ。結論から伝えると、めちゃくちゃしょっぱい。

 ソースから立ち上がる鶏油のインパクトには度肝を抜かれたが、いざ口に運ぶとしょっぱいのなんの…。食塩相当量は、定番の「ソースやきそば」と比較して2gしか変わらない。にもかかわらず、舌がしびれるほどの塩気が全力で飛び込んでくるのだ。

 しかも、パッケージで“まろやかさUP”を標榜している「卵黄ソース」の塩気まで遠慮がない。正直、これ単体で完食するのは厳しいと感じた。

 ただ、白ごはんとの相性はこの世のものとは思えないほど抜群に良い。カップ焼そばに白ごはんマストのユーザーであれば、本商品のポテンシャルを何十倍にも引き出せるだろう。

各商品の詳しいレビューは筆者のYouTubeチャンネル「カップ麺研究家 taka :a」参照

 ※表示価格は発売時のメーカー希望小売価格です。スーパーなどでの販売価格は希望小売価格よりも安くなるケースが一般的ですが、コンビニでの販売価格はメーカー希望小売価格+8%を目安にしてください。