このところ、大して飲んでいないのに、翌朝のだるさが抜けない日が続いている。天気予報で「湿度が高くなって、いよいよ梅雨ですね」というコメントを聞き、妙に納得した。実は梅雨は、「酒が残りやすい季節」だからだ。

 梅雨は、湿度や日照不足の影響で、睡眠の質が低下しやすい。なんとなく寝苦しかったり、寝たはずなのに疲れが取れなかったりする人も多いのではないだろうか。私もその1人である。普段ならベッドに入ると秒で寝てしまうのに、この時期はなかなか寝付けない。しかも眠りが浅く、何回も目覚めてしまう。

 さらに梅雨は、日照時間が減ることで、脳内のセロトニン分泌や睡眠リズムにも影響を与えやすい。セロトニンは精神の安定や睡眠にも関係する物質で、不足すると気分の落ち込みや睡眠の質低下につながることがある。

 そこへアルコールが加わると、さらに睡眠が乱れやすくなる。酒を飲むと、寝つきは良くなるのだが、アルコールは中途覚醒を増やしやすいため、実際は逆で睡眠の質が落ちてしまう。

 つまり梅雨どきは、もともと睡眠が不安定なところへ、飲酒による睡眠の質低下が重なり、「寝たはずなのに疲れが取れない」「以前より酒が残る」といった症状が表れやすくなるのだ。しかも、そういう時ほど「飲んでリセットしたい」と考えがちだ。疲労感が強い状態で飲酒を続けると、自律神経が乱れ、さらに睡眠不足になるという魔のスパイラルに陥ってしまう。

 だからこそ、この時期は酒を飲んで寝るより、「眠れる体を整える」ことが重要になる。ぬるめの湯船につかる、ウオーキングなど軽い運動で汗をかくだけでも血流が良くなり、自律神経も整いやすい。体はいったん温まった後、ゆるやかに体温が下がることで眠気が訪れやすくなるため、睡眠の質改善にもつながる。さらに、枝豆や豆腐、ナッツ類など、睡眠の質を高めるたんぱく質やミネラルを含む軽めのおつまみを選ぶのも一つだ。