今季限りでの現役引退を表明している阪神・西勇の引退試合が7日の広島戦(甲子園)で行われた。

 試合前には円陣の声出しを務め、先発として思い出の詰まった聖地のマウンドに上がった。これまで幾度もコンビを組んできた梅野とのバッテリーで1回1/3を無失点投球。

 2回に坂倉を3球三振に仕留めて藤川監督から交代を告げられると、マウンドに集まった内野陣、指揮官とも熱い抱擁を交わした。最後はベンチ前で待ち構えたナインに迎えられ、笑顔で抱き合うとスタンドからは惜しみない拍手と「西コール」が降り注いだ。
 
 試合は延長11回一死一三塁から女房役・梅野のサヨナラ内野安打が飛び出し、2―1で勝利。西勇もベンチを飛び出し、笑顔で歓喜の輪に加わった。

 セレモニーでは「18年間を振り返ると勝ってうれしかった日もあれば、打たれて寝れなかった夜もありました。思うように投げられず『もう無理なんじゃないか』と思ったことも何度もありました。それでも次の日になればボールを握っていました。もう一度マウンドに立ちたいという気持ちは最後まで変わりませんでした」と回顧。

 続けて「今振り返って一番心に残っているのは勝ち星や数字ではありません。一緒に戦ってくれた仲間、指導してくれた監督、コーチ。毎日支えてくれた裏方やスタッフの皆さん。背中を押してくれたファンのみなさんのおかげです」と感謝した。

 2008年ドラフト3位でオリックスに入団し、18年オフに国内フリーエージェント(FA)権を行使して阪神に移籍。通算352試合に登板し、127勝。23年はチームのリーグ制覇と日本一に貢献し、24年には2000投球回を達成した。
 
 最後まで持ち味の制球力を発揮したプロ18年目のベテラン右腕が大声援に包まれながら現役生活に幕を閉じた。