〝91回目〟の優勝でした――。第108回全国高校野球選手権大会の第15日(22日)の決勝戦は智弁和歌山が健大高崎(群馬)に4―3で競り勝ち、5年ぶり4度目の優勝を飾った。
1点リードで迎えた8回、和気(3年)が一死二塁から2番手・石田(3年)に2ランを浴びて逆転を許した。しかし、打線が直後に一死二、三塁のチャンスをつくると、川原(3年)のスクイズで同点。さらに相手投手の暴投に乗じて勝ち越しに成功した。中谷監督は「選手たちの勝ちたいという思い、スタンドの応援、その一体感が結果だと思います。県大会から苦しい試合の連続。智弁ファミリーみんなで勝ち取った優勝だと思います」と頰を緩めた。
栄光の裏には、入念な〝リハーサル〟があった。選手の1人は「校歌を歌うために頑張ったと言っても過言ではないです」と明かす。選手たちは今年1月から3月までの3か月間、毎日練習前にホームベース付近に整列し、校歌を合唱。その後、喜びを爆発させる様子まで再現しながら外野に走り出し、スタンド方向に向かって脱帽し、一礼。遠くから部長が笑顔で拍手を送る。甲子園優勝の瞬間をイメージし、アルプス席の応援団へあいさつするまでの一連の流れを90日間、本番さながらに予行練習していたという。
何度も練習し、思い描いた瞬間がついに実現。「あの時の景色が重なって、今日も(学校の)テニスコートが見えました!」と、同校グラウンドの風景が脳裏に浮かんだと興奮気味に語る。
〝勝利のイメトレ〟はこの日、現実となった。「今日の校歌が一番気持ちよかったです」(同)。夢の大舞台で、智弁和歌山ナインは晴れやかな表情で校歌を歌い上げ、スタンドには拍手を送る大観衆が、確かにいた。














