【昭和~平成スター列伝】センダイガールズ(仙女=里村明衣子社長)は28日、今年初の東京でのビッグマッチを国立代々木競技場第二体育館で開催する。メインではワールド王者の〝怪物〟橋本千紘がV8戦で同期の岩田美香を迎撃。来年の日本武道館進出を目指す団体にとっては、勝負をかけた大一番となる。11年目を迎えて2人ともベテランの域に入ったが、2015年6月7日付本紙では橋本のプロ入りをいち早く報じている。

デビュー戦の橋本。肉体は鍛え上げられていた
デビュー戦の橋本。肉体は鍛え上げられていた

「名門・日本大学レスリング部から史上初の女子プロレスラーが誕生する。2013年全日本選手権女子67キロ級3位で、14年度の女子部主将を務めた橋本千紘(安部学院高)が、センダイガールズに入団することが2日、明らかになった。橋本は今春に日大法学部政治経済学科を卒業。多くのプロレスラーを輩出した日大レスリング部だが、女子は初。しかも業界が待ち望んでいた重量級の逸材だ。『小5の時からプロレスラーになりたいと思っていた。4月の試合を見た後“プロレスってやっぱりいいな”と思い里村さんにお話ししました』と橋本。現在は母校でハードな練習を続け、入寮の日を待つ。実はレスリングを始める契機を作ったのは里村だった。福井・坂井市に生まれ育った橋本は小中学生時代、CS放送でガイアの中継に夢中になっていた。中学卒業と同時にプロレス入りすることを決意し、里村が仙女を旗揚げすると07年8月のオーディションを受験。当時の新崎人生社長から『卒業するまでレスリングを習ってきなさい』と内定を得ると、名門・福井レスリングクラブの門を叩き一気に才能が開花する。10月には全日本女子オープン選手権で中学生の部で初優勝。安部学院高から勧誘を受け、翌年3月には中高生選抜に選ばれてスウェーデンに遠征している。リオ五輪出場の夢はかなわなかったが、橋本は『里村さんのようにオーラのあるレスラーを目指したい』と夢を明かしている。デビューは10月11日、仙台サンプラザが有力だ」(抜粋)

 この時、記者は橋本と都内で待ち合わせたが、たった1人で来たのには驚いた。後に里村に問うと「あの子は1人でも大丈夫だと思ったので」とアッサリ。しかも礼儀はキチンとしていて話も抜群に面白い。当時から放牧、いや放任主義を敷かれていたわけだが、大物になる予感はすでにあった。周囲の期待に応え、橋本はデビュー戦勝利(神取忍、橋本組 vs 豊田真奈美、岩田組)からわずか1年で里村からワールド王座を奪う快挙を達成して現在に至る。

 里村は「橋本は必ずチャンスをモノにしてきた。岩田はケガ続きで何度も辞めかけたけれど一気に強くなった。2人の同期対決は現在の仙女の最高のカード。4000人の会場を満員にして、必ず来年には武道館に進出したい」と語った。橋本は「私は最強の座を目指してますから。武道館大会を実現させた後は、馬場さんの日本記録(PWF王座V38)を塗り替えます!」と燃えている。仙女は団体一丸となって、代々木から武道館への道を突き進む。