新日本プロレス真夏の祭典「G1クライマックス」13日後楽園大会のBブロック最終公式戦で、カラム・ニューマン(23)がHENAREとの「ユナイテッド・エンパイア(UE)」同門対決を制し6勝目。ブロック1位で準決勝(15日、両国)進出を決めた。オカダ・カズチカ(現AEW)の最年少優勝記録(24歳9か月)の更新へあと2つと迫ったプリンスは、かつて兄貴分と慕ったウィル・オスプレイとの東京ドーム決戦を見据えた。

 互いを知り尽くした同門対決は、壮絶な展開が続いた。ランペイジで場外に設置されたテーブルに叩きつけられ大ダメージを負ったカラムだったが、HENARE Bomb(変型パワーボム)だけは許さない。Kiss the crownからのMAKE WAY(変型バスター)で激闘に終止符を打った。

 これでBブロックはカラム、上村優也、ゲイブ・キッドの3選手が勝ち点12で並び全公式戦が終了。3選手間の直接対決の結果、カラムが1位、上村が2位でブロック突破が決定した。準決勝ではAブロック2位の大岩陵平と対戦する。カラムは「あのクソみたいな髪形の野郎をぶっ倒して、決勝で誰が待ってるのか見てやる。そして史上最年少のG1覇者になってやる」と力強く宣言した。

 春の「NEW JAPAN CUP」でオカダの保持していた最年少優勝記録を更新したカラムは、4月両国大会で中邑真輔の記録を破ってIWGPヘビー級王座を最年少で戴冠。G1の記録も塗り替えれば、まさに時代の寵児と満天下に示すことができる。

 優勝後のプランはもちろん、6月大阪城大会で辻陽太に奪われたIWGP王座の奪回だ。さらにカラムは「ベルトを取り戻したら、オスプレイ…ああ、もういい。忘れろ。このゲームを動かしてるのは俺だ」と、現在はAEWで活躍するオスプレイの名前も自ら口にした。

 かつて兄貴分と慕ったオスプレイとの関係は、今年に入り急激な変化を見せている。オスプレイは今年から新日本マットに再参戦し、UEのHENARE、グレート―O―カーンとNEVER無差別級6人タッグ王座を奪取。一方でAEWで一時的にデスライダーズにも加入したこともあり、カラムは不快感を示していた。

 本紙の取材に対し「オスプレイは今でもUEのメンバーの一人だ。ただ〝兄弟〟ではないだけだ」と主張。その上で「日本最大のアリーナで、彼に俺の向かい側に立って、思い切り戦ってほしい。いわゆる〝兄貴〟に、俺はもう大人になったんだ、もう子供扱いなんてできないってことを見せつけてやりたいんだ」と正式に対戦意思を表明した。

「日本最大のアリーナ」が意味するのはもちろん、来年1月4日の東京ドーム大会だろう。くしくも現在オスプレイはメガイベント「ALL IN LONDON」(30日、英ロンドン・ウェンブリースタジアム)でAEW世界王者ケニー・オメガへの挑戦を控えている。それぞれの団体の最高峰王座を巻いた状態で激突が実現すれば、兄弟対決の枠を超えた文字通りの頂上決戦として世界中のファンの注目を集めることになる。

 究極の野望を見据えG1の頂へ突き進むプリンス。その道を阻む者がいれば、力ずくで空けさせるだけだ。