米政府内で意見の衝突が起きていると騒動になっている。トランプ米大統領は、対イラン軍事作戦に伴う米軍の弾薬不足を把握しておらず、ワシントン近郊の大統領山荘キャンプデービッドで、ピート・ヘグセス国防長官を厳しく問い詰めたという。米紙ワシントン・ポストが5日、関係者の話として報じた。
関係者によると、トランプ氏は7月31日、ヘグセス氏に対し、「弾薬問題はすでに解決したものだと思っていた」と述べ、なぜ誤った認識を持たされていたのか問いただしたという。
また、この関係者は、トランプ氏が検討していた「第2次世界大戦以降で最大の攻撃」と称するイランへの大規模攻撃を見送った背景には、ミサイル不足も一因としてあった可能性があると語った。
ホワイトハウスのレビット報道官は5日夜、Xへの投稿で「このような出来事は文字通り一切ありませんでした。このくだらない記事は、何らかの理由で国防長官をおとしめようとする人物が、複数の報道機関に持ち込んだものです」と述べ、ワシントン・ポストの報道を否定した。
米政権は当初、対イラン軍事作戦を比較的短期間で終結できると見込んでいたとされる。しかし、戦闘が想定以上に長期化した結果、精密誘導兵器や迎撃ミサイルの備蓄不足が表面化している。
軍事事情通は「特に不足が懸念されるのは、防空用の迎撃ミサイル、巡航・弾道ミサイル、誘導爆弾です。いずれも最先端技術を用いた兵器で、限られたメーカーしか製造できない特殊部品に依存しているため、短期間で補充するのは極めて困難です」と明かした。
続けて「冷戦終結後、米国の兵器生産は、大規模な通常戦争を想定した大量生産体制ではなく、平時の小規模な需要に合わせた体制へと移行してきました。さらに、新型イラン製ミサイルの性能が米軍の想定を上回り、防空用迎撃ミサイルの消費量が予想以上に増えた可能性もあります」と指摘する。
もっとも、米軍が依然として世界最大級の軍事力を保持していることに変わりはない。トランプ氏は6日、自身のSNSトゥルース・ソーシャルで「米国には莫大な量の弾薬がある」と主張した。
米政府内の騒動は今後の戦況にどんな影響を与えるのか。












