第2次高市改造内閣が発足し、10月5日に臨時国会が召集される。主要閣僚は軒並み留任した中、野党のエジキとなりそうなのが連立を組む日本維新の会から初めて入閣した中司宏規制改革担当相だ。政治とカネを巡る疑惑が相次いで報じられ、国会で洗礼を浴びるのは避けられない。

 中司氏は大阪・枚方市長だった2007年に清掃工場建設を巡る談合事件で、競売入札妨害(談合)の疑いで大阪地検特捜部に逮捕、起訴され、13年に上告棄却で懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決が確定していた。

「しんぶん赤旗」日曜版や「現代ビジネス」が報じたのは、談合事件で談合および収賄罪で実刑判決を受けた元枚方市議の初田豊三郎氏がゼネコン側から受け取ったカネの一部を中司氏に渡したと告白しているものだ。20年に出版した自著「理不尽」で触れていたほか、今回の中司氏の入閣を受け、赤旗や現代ビジネスの取材に証言している。

 中司氏は就任会見で逮捕歴を問われ、「裁判で一貫して無罪を主張してきた。私は道から外れることはしていない。再審請求も考えたが、再スタートしてやるべきことをやろうと再び政治の道にチャレンジした。こうした活動をしてきたことは間違っていない」と理解を求めたが、新たな疑惑の噴出を受け、25日の会見では「20年前のことだが、(記事に)記載されているような事実はありません」と否定した。

 維新からの入閣を巡っては、馬場伸幸元代表や藤田文武共同代表の名前が取りざたされたが、フタを開けてみれば幹事長だった中司氏の起用で、サプライズとなった。

「元産経新聞記者で府議や首長経験があり、実務能力が高いとの見方ですが、談合事件で逮捕された過去があっただけに『どうして?』との声が大半でした。入閣が検討された議員は党内事情や身体検査で引っ掛かったとみられて、スネに傷がある中司氏以外に適任者がいなかったとみられています」(永田町関係者)

 過去に刑事事件で有罪判決を受け、その後、閣僚となったのは、ロッキード事件の佐藤孝行氏以来、2人目。佐藤氏は1997年の第2次橋本改造内閣で総務庁長官に就任したが、猛バッシングを受け、12日間で辞任した。

 中司氏には談合事件に加え、新たな疑惑も浮上し、火だるまになりそうだが、「しっかりと頑張っていきたい。いろいろご批判はあると思うが、しっかりと受け止めながら職務にまい進していきたい」と答えている。