トランプ大統領が28日、イスラエルのネタニヤフ首相、ウクライナのゼレンスキー大統領とホワイトハウスでそれぞれ個別に会談した。中東とウクライナで戦火が続く中での異例の連続会談となった。

 会談後、ネタニヤフ氏は「これまでトランプ大統領と交わした会話の中でも最高の一つだった。完全なパートナーシップと相互支援に基づく対話だった。イランに核兵器を持たせないという共通目標、そしてその他の目標についても認識を共有した」と満足感を示した。

 一方、ゼレンスキー氏もXに「大統領と私はパトリオット迎撃ミサイルの生産ライセンスや、それ以外にも役立ついくつかの案について話し合った。米国の揺るぎない支援に感謝する」と投稿した。

 イスラエルとイランの対立と、ロシアによるウクライナ侵攻は、密接につながった一つの安全保障問題との見方が米国で強まっている。そのため、トランプ氏が同日に両首脳と相次いで会談したことにも注目が集まっている。

 米国事情通は「2022年にロシアがウクライナへ侵攻して以降、ロシアはイランが設計した数千機のシャヘド無人機や短距離弾道ミサイルを使い、ウクライナの都市や重要インフラを攻撃してきました。ウクライナ情報機関は、ロシア占領下のクリミアでイランのイスラム革命防衛隊(IRGC)の将校がロシア軍のドローン運用を支援していたことも確認しています」と指摘する。

 さらに、中国はイラン産原油輸出量の約90%を購入し、イランのミサイルやドローン生産に必要な軍民両用技術を供給。一方でロシア経済も下支えし、侵攻継続を支援している。北朝鮮もロシアへ兵士を派遣し、実際にウクライナ軍との戦闘に投入されている。

 同事情通は「中国、ロシア、イラン、北朝鮮は正式な相互防衛条約こそ結んでいませんが、中ロ関係を軸に軍事・経済両面で戦略的な連携を深めています。米シンクタンク『民主主義防衛財団』は、中国と台湾が軍事衝突した場合、北朝鮮が韓国への威嚇や限定攻撃に踏み切り、米軍を朝鮮半島に引き付けようとする可能性があると分析しています。また、ロシアとNATO加盟国が衝突すれば、イランによるテロや敵対行動が同時に発生する恐れもある」と説明する。

 トランプ氏がネタニヤフ氏とゼレンスキー氏を同日に相次いで迎えた背景には、中東とウクライナという2つの戦線を切り離さず、ロシア、中国、イラン、北朝鮮による連携をにらんだ一体の安全保障問題としてとらえ始めた可能性がある。