【オモロー山下の決算CHECK!】皆さん、こんにちは。オモロー山下です。オモロー! 今回取り上げるのは日本時間5日決算発表のスペースXです。もし僕がスペースX株ホルダーだったとしたら、今期の決算を「またぐのか? またがないのか?」をジャッジしたいと思います。あくまで僕の考えなので、投資は自己責任でお願いしますね。
上場来高値225・64ドル
6月にナスダック市場に上場し、調達額が750億ドルで史上最大のIPOとなり、話題を集めました。公開価格135ドルに対して初値は150ドル。ですが、直近は115ドルまで下落しています。
どんな会社?
スペースXはイーロン・マスクが設立した宇宙開発事業を行っている会社です。それ以外にもAI事業、通信事業をやっており、この3つが柱になっています。まず宇宙事業は「ファルコン9」などの再利用可能なロケットによってコスト削減に成功。次世代ロケット「スターシップ」では、さらなる削減を目指しています。
2つ目のAI事業は「X」、生成AI「Grok」の運営のほか世界最大級のAIデータセンター「Colossus」を運営しています。3つ目の通信事業は、低軌道衛星ネットワーク「Starlink」を通じて、ブロードバンド通信を提供しています。
スペースXはIPO前に目論見書を公開。公開前は黒字だと噂されてたんですが、結果としては通信事業が唯一の黒字でしたが、全体では赤字となりました。それでもIPOには応募が殺到。テスラも最初は赤字企業だったので、将来の成功を見越して「夢を買う」といった動きだと思います。
直近の目立った材料としては7月24日にはスターシップの打ち上げ実験を実施。打ち上げ後にブースターが洋上へ着水する際に小さな不具合が発生したようですが、試験飛行の主要目的はおおむね達成しました。しかし、このニュースは株価には影響しませんでした。ということは株価を動かすにはもっと大きなインパクトの成功材料が必要というわけです。
目論見書で分析
今回が初めての決算発表なので目論見書を基に、財務内容を分析します。宇宙ロケット事業は、2025年通期の売り上げが41億ドル、営業損失が6・57億ドル、研究費に30億ドル投じて赤字。通信事業は年間売り上げ114億ドル、営業利益44億ドルで唯一の黒字。しかしStarlinkのユーザー数が1030万人で、これが楽天モバイルの契約者数と同じぐらいなんです。「全世界に向けて発売してて楽天モバイルと一緒って、ちょっと少なくないか?」と思ってしまいますよね。将来的に急拡大して、大幅な売り上げにつながるのか疑問が残ります。
僕が儲かると思っているのはAI事業。今は売上高32億ドルで営業損失64億ドルの大赤字。しかし最近、AIの計算資源の利用料としてアンソロピックから12億5000万ドルを受け取る大型契約を結んだというニュースもありました。将来的には宇宙にデータセンターを建設するという構想もあります。それにはスターシップの宇宙輸送コストを削減するための完全再利用化の成功が必須。それがもし実現できれば計算資源を他社に供給するという事業が将来劇的に伸びていくと思います。
またぐの? またがないの?
結論から先に言うと決算を「またぎます!」。
理由は決算前にこんなに下がってるのに損切りせずに持っている人は「5年後、10年後に株価が上がったらエエ」という長期目線の人たちだと思うんですよね。足元の悪材料として決算の翌日に最初のロックアップが解除されます。ロックアップというのは早期投資家などの大株主が一定期間株式を売却できない制度。解除日から株を売ることができる。そうなると「さらに売られるんじゃないか」という予想ができますよね。ですから長期目線の投資家はスペースXの未来の成長にかけて投資しているので、足元の決算の良しあしや株価の動きをあまり気にしてないと思います。短期目線の投資家はまたがないでしょうが、長期投資家は「またぎます!」という判断になります。
次回は8月6日決算発表のソフトバンクグループを取り上げます。
※本記事は特定の株式の購入や売却を推奨するものではありません。本記事上の情報に起因、また関連して生じた損害や損失に関しては一切の責任を負いません。投資判断は自己責任で行ってください。















