豪華打線の、そのさらに下に「30発男」が潜んでいる。ドジャース傘下1Aオンタリオのイーストン・シェルトン内野手(20)が、強烈な一発で存在を見せつけた。23日(日本時間24日)、敵地エキサイト・ボールパークで行われたサンノゼ戦で左中間へ今季30号2ラン。チームを7―5の勝利へ導くとともに、マイナーリーグ全体の本塁打トップに並んだ。

 MLB公式サイト「MLB.com」は24日(日本時間同日)、「無名のドジャース有望株が、マイナーの誰よりも打ちまくっている」と異例の形で特集した。身長約193センチ、体重約102キロの巨体から放たれる打球は圧巻。今季は打率3割1分、30本塁打、90打点、OPS1・073を記録している。

 とりわけ勢いは夏場に入って加速した。6月は打率3割2分9厘、9本塁打、27打点、OPS1・182でカリフォルニア・リーグの月間最優秀選手に選出。7月も17試合で打率3割9分4厘、8本塁打、20打点、OPS1・351と、さらに数字を跳ね上げた。5月1日以降の183塁打、OPS1・171はいずれもマイナー全体トップ。3試合連続本塁打を3度記録し、11カード連続で一発を放っている。

 本人は好調の要因について「自分の得意なゾーンから外れず、ダメージを与えられる球を探している」と説明。4月下旬に打撃練習で足の上げ方を微調整し、頭の動きを抑えたことで、持ち前のパワーを安定して発揮できるようになったという。

 その歩みは決してエリート街道ではない。名門ビショップ・ゴーマン高でネバダ州の年間最優秀選手に選ばれながら、2023年のドラフトでは指名漏れ。大学へ進学せず、17歳でフリーエージェントとしてドジャースと契約した。昨季はルーキー級で打率2割3分4厘にとどまり、現在も球団の有望株トップ30圏外。それでも30本塁打は、同リーグで20年以上ぶりの快挙となった。

 三振率33・3%は課題として残る。一方で、本塁打、四球、三振のいずれかで打席を終える割合は54・7%。メジャー屈指の強打者と同水準に達する、典型的な大砲型の数字だ。

 ドジャースでは大谷翔平投手(32)を筆頭にスターがずらりと並ぶ。だが、その下にはランキング圏外から突如として30発を積み上げる20歳まで「待機」している。MLB公式がわざわざスポットライトを当てた事実こそ、ドジャースの恐るべき選手層を何より雄弁に物語っている。