ドジャースは21日(日本時間22日)、敵地フィラデルフィアでのフィリーズ戦で思わぬ幕切れを迎え、2―1で逆転勝ちを収めた。

 初回に1点を先制されたものの4回にマンシーの19号2ランで1点をリードし、9回を迎えた。8回一死からイニングをまたいで登板していたタナー・スコット投手(32)は一死二、三塁の大ピンチを招いた。しかし、一打で逆転サヨナラ負けの危険をはらんだ局面から世にも珍しい「5―2―6―4」の併殺を完成させ、一気にゲームセットに持ち込んだ。

 スコットはマーシュを三塁正面へのゴロに打ち取ると、捕球したマンシーが三走の動きを見極めながら捕手のラッシングに送球。三本間での挟殺プレーに持ち込んだところで、遊撃から三塁のベースカバーに入ったベッツにボールを送ってタッチアウトにした。

 すると、すでに三塁に到達していた相手の二塁走者・リアルミュートが「判断ミス」で二塁にまさかの逆戻り。三塁進塁を自ら放棄する自滅行為に、ベッツも不十分な体勢ながら素早く二塁に送球し、ベースカバーに入ったエドマンがタッチアウトにした。

 誰も想像しなかった結末に球場内は騒然となったが、混乱したのはドジャースの内野陣も同じだった。三ゴロからの挟殺プレーでセオリー通りに本塁のベースカバーに入っていたスコットは「J・T(リアルミュート)が(二塁に)戻っていくのを見た時、フィールドで初めて叫んだと思う」と「MLB公式サイト」などに驚きを語り「『ムーキー、ツー!」って叫んだんだ」と明かした。

 ベッツが三走をアウトにした瞬間、近くでは捕手のラッシングが二塁を指さして指示を送っていたが、スコットもベッツに二塁に投げるように声を張り上げていたという。それだけ予期せぬ動きで、スコットは「ヤバい、ヤバいというのが僕の感想。本当に信じられなかったよ。2つの素晴らしいプレーだった」と仲間たちをたたえた。

 相手に走塁ミスとはいえ、突発的な事態に対処し、勝利を確実に手にしたところに王者の強さが隠されているのかもしれない。