サッカーの北中米W杯で1次リーグ敗退を喫して、韓国代表監督を電撃辞任した洪明甫(ホン・ミョンボ)監督が一度帰国した直後に米国へ出国して注目を集めているが、強い覚悟を持っての行動だったことが明らかになった。

 韓国では洪氏への怒りが爆発。誹謗中傷や襲撃予告まで飛び出し、警察が捜査に乗り出す事態に発展。韓国全土に〝出禁運動〟が拡大するなど騒動が広がっている。さらに李在明大統領が自身のSNSで「無能な人を指揮官に選べば、結果は火を見るより明らかだ」と洪監督を指して批判する異例の声明を出し、国民の怒りはピークに達した。

 洪監督は6月30日に代表チーム本隊とともに帰国。するとわずか2日後に、家族が滞在している米国・ロサンゼルスへと出国したことが明らかになり、韓国では騒然となっている。

 スペイン紙「アス」は「洪明甫監督が安全上の理由で韓国を去った」と報道。「ワールドカップ脱落以後、殺害脅迫に苦しんだ洪監督が米国行きの飛行機に搭乗するために空港に姿を現した」などと海外メディアはこぞって身の安全を確保するためと指摘している。

 そうした中、洪監督は祖国に戻らない覚悟を持って米国へ旅立ったことが明らかになった。

 韓国メディア「マネートゥデー」は「洪明甫『韓国に戻るつもりはない』と側近に明らかにした」と報道。「洪監督は米国へ出国前、側近に対して韓国に戻る考えがないと通達した。側近は洪監督が『韓国に帰国するつもりはない』と明らかにし、聴聞会への出席も念頭に置いていないと伝えた」と報じた。

 洪監督は報道陣に公聴会への出席の可否を問われた際に「分からない。帰国日がどうなるか分からないから」と答えていた。同メディアは「公聴会の証人として選定されれば、原則として出席しなければならないが、不出席の理由書を提出して出席しないこともできる。国会証言鑑定法には、証人が正当な理由なく出席しない場合、当該証人に対し、指定した場所まで同行することを命じることができるという同行命令条項があるが、これも国政調査・国政監査にのみ適用されるものであり、公聴会とは関係がない。自ら出席しないと表明している以上、強制的に連行する方法はないことになる」、と帰国しなければ聴聞会への出席も回避できると指摘した。

 洪監督はもう二度と祖国の土を踏むことはないのか。今後の動向に注目が集まる。