新日本プロレスと米国・AEWの合同興行「Forbidden Door」(28日=日本時間29日、カリフォルニア州サンノゼ)で実現したザック・セイバーJr.(38)とケニー・オメガ(42=AEW)のドリームマッチは、ケニーが壮絶な死闘を制して〝ベストバウトマシン〟健在を示した。

 正統派テクニシャン同士が、8年ぶりに一騎打ち。新日本でIWGP世界王者になったザックと、米メジャー団体を支えるケニーの一戦は序盤から戦前の期待通りに、ハイレベルな攻防が繰り広げられる。ザックがケニーの右肩に集中攻撃を浴びせると、ケニーは場外でダウンしたザックに実況席のカバーを載せてからフットスタンプをぶち込む。ザックも負けじと実況席上で卍固めを仕掛けると中指を立て、サンノゼの観衆をあおってみせる。すかさずケニーは相手のワキ腹を痛めつけてから、ノータッチ式のトペ・コンヒーロ。ザックのお株を奪ってスリーパーからアームバーへの連係もみせた。

 ザックはケニーのドラゴンスークレックスを切り返してワキ固め。腕十字に移行してペースを握るも、ケニーはVトリガーの連発で一気に巻き返す。ザックもヨーロピアンクラッチから、ザックセイバードライバーで叩きつけて譲らない。観衆からは当然のように「これぞ名勝負!」のチャントが上がり、拍手喝采の嵐だ。

 勝負と見たケニーは高速のドラゴンスープレックスからVトリガーとつないで担ぎ上げ、片翼の天使の体勢に入る。ザックはこれをアームバーで切り返す離れ業をみせるが、ケニーは腕を決められたままこん身の力で持ち上げて頭からマットに突き刺した。テクニック合戦にパワーを織り交ぜて形勢逆転に成功すると、カミゴェから片翼の天使を決めて3カウントを奪い、決着をつけた。

 見事な勝利を挙げたケニーはエプロンに座り、感慨深げな表情。世界屈指のトップレスラー同士が死力を尽くした名勝負に、海外メディア、ファンのSNS上では「年間ベストバウト候補」「これぞクラシック」「ただただ素晴らしい」と絶賛の声が並んでいた。