高市早苗首相や閣僚の動向を別角度から伝えるX(旧ツイッター)の「内閣広報室試行アカウント」が永田町で話題だ。SNS時代に真偽不明の情報も飛び交う中、政権や首相の公式見解を示す場にもなっていて、火消し役を務める形となっている。
同アカウントが開設されたのは5月1日。昨年12月に内閣広報官に起用された経産省出身の佐伯耕三氏(51)が管理、投稿している。「佐伯氏は第3次安倍政権で、首相秘書官に史上最年少となる42歳の若さで抜てきされ、スピーチライターを務めた。賛否あったアベノマスクの発案者で、アイデアマンで知られています」(永田町関係者)
高市首相の動向や会見は首相官邸ホームページやメディアで伝えられるが、同アカウントでは「内閣広報官が総理の近くから見る総理の姿などを、より柔軟にタイムリーに発信」との目的で、カメラが回っていない場面の様子を伝えている。
もっとも主眼が置かれているのは情報、世論対策だ。メディアやSNSでの切り取りや印象操作には過敏で、首相や政権の公式見解を示す場にもなっている。
先日は元週刊誌編集長がXに「高市早苗 外遊ブチ切れ事件」を投稿。高市首相が5月の大型連休中にあった豪州外遊からの帰国途中の機中で、女性自衛官から「コアラをご覧になりましたか?」と尋ねられ、「遊びに行ってるんとちゃうねん」と激高し、自衛官は任務から外されたとの内容だった。「確度の高い情報」と記されたことで、永田町をざわつかせた。
すると内閣広報室試行アカウントは投稿があったその日(5月28日)のうちに「高市総理のベトナム・オーストラリア訪問の帰りの政府専用機に関する一部X投稿について、マスコミの皆さんからいくつかお問い合わせもあったので、防衛省に確認したところ、当該投稿にあるような事実はないということでしたので、お伝えします」と疑惑を否定するに至った。
「昨年、自民党の広報本部長に就任した鈴木貴子衆院議員は、党会見の全文起こしで、質問した記者の報道機関名を記し、事実誤認の報道にはツッコミを入れるなど、受けから攻める広報の姿勢で、一つの成功例となっている。内閣広報室試行アカウントも貴子氏が担当しているのではないかとウワサされ、本人が否定した」(同)
内閣広報室試行アカウントは6月1日までとしていて、前日の5月31日には「この1ヶ月ほど、これまでにない発信を追い求め、色々試行してきました。そしてこのたび10万フォロワーを突破しました。この試行アカウントにお付き合いいただき、感謝申し上げます」と成果を強調。〝試行〟が外れ、公式アカウントへ昇格することになるのか――。












