「ルフィ」暴露本になるのか――。

 「ルフィ」を名乗る特殊詐欺グループトップの渡辺優樹被告らの側近・山田李沙被告(27)の判決公判が5日、東京地裁(坂田威一郎裁判長)で開かれ、懲役1年2月を言い渡した。

 山田被告は昨年1月に東京・足立区で起きた強盗未遂事件でフィリピンの入管施設から、被害者の資産状況、家族構成などを聞き出すアポ電(アポイントメント電話)をかけていた。先月、開かれた初公判では「間違いありません」と起訴内容を認めていた。

 山田被告は昨年8月に窃盗罪で懲役3年の実刑判決を受け現在、服役中。同被告は入管施設収容前に、渡辺被告らの特殊詐欺グループの掛け子をしており、フィリピン当局から渡辺被告ら幹部の金庫番とみられていた。

 入管施設では渡辺被告、今村磨人被告、藤田聖也被告ら幹部と行動を共にし、幹部らが実行犯に指示する様子をリアルタイムで聞いていたという。まさに幹部たちの素顔をよく知る側近だ。

 TBSはこの日、山田被告が犯行当時の状況を詳しくまとめた手記を入手。原稿用紙86枚、3万4400字にも及び、山田被告は「今後、日本の犯罪が減るように私も協力したいと思い、事件の事実を書きました」と話しているという。

 初公判で「自分にしか書けない小説があると思う。どうして人はだまされるのかをテーマに書き、社会貢献したい」と語っていた山田被告。大手出版社の編集者は「山田被告に対する関心は薄いが、幹部たちの獄中記だったら可能性はあると思います」と指摘する。

 獄中からの発信といえば、リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件の市橋達也受刑者や、堀江貴文氏が「刑務所なう。」を出版しており、障害は少ない。TBSに寄せた手記を叩き台にルフィ幹部たちのエピソードを加われば、すぐにでも出版できる可能性はある。

 今後予定される幹部たちの裁判にも山田被告は「呼ばれることがあれば全面的に協力したい」と述べている。