男子テニス元世界ランキング4位の錦織圭(36=ユニクロ)が1日、今シーズン限りで現役を引退すると自身のSNSで発表した。2014年全米オープンで準優勝などアジア勢初の偉業を成し遂げたしかし、ここ数年は負傷に苦しみ、思うような結果を残せずにいた中で「やり切った」として、第一線から退くことを決意した。

 錦織は1日、自身のインスタグラムを更新し、引退を表明した。英語と日本語で「今日は皆さまにご報告があります。このたび、今シーズンをもって現役を引退する決断をしました」とし「小さい頃からテニスに夢中になり、『世界で戦いたい』という思いだけを胸に走り続けてきました。その中でトップの舞台に立ち、トップ10という場所まで辿り着けたことは、自分にとって大きな誇りです」と伝えた。

 島根県松江市出身。幼少期からテニスに取り組むと、2002年に松岡修造が主催する「修造チャレンジ」に参加した。07年にプロに転向し、08年にデルレイビーチ国際でツアー初優勝。日本人2人目の快挙を達成した。14年に世界ランキングでトップ10入りを果たし、同年9月に全米オープン準優勝。アジア勢最高位となる世界4位となった。

 身長178センチと恵まれた体格ではなかったが、正確なショットとストロークで世界トップと互角に渡り合った。空中で放つショットの「エア・ケイ」は代名詞となり、快進撃を支えた。日本勢、アジア勢の記録を次々に更新し、16年リオデジャネイロ五輪ではラファエル・ナダル(スペイン)を破って銅メダルを獲得し、日本勢96年ぶりの表彰台にも上がった。

 しかし、その後はケガの影響を受けた。17年には右手首の故障で戦線離脱。19年には右ヒジの手術に踏み切った。それでも21年東京五輪でベスト8となるも、22年には股関節を手術するなど近年は満身創痍で離脱と復帰を繰り返していた。ツアー通算12勝で通算勝利は451勝。4大大会の全豪オープン、全仏オープン、ウィンブルドン選手権ではいずれも8強入りを果たした。

 最後の大会は9月開幕のジャパンオープン(東京・有明)になるとみられている。過去2度の優勝を成し遂げた大会で最後の雄姿を見せてくれるはずだ。