阪神は21日のDeNA戦(横浜)に9―16で敗れ、連勝は3でストップ。両軍合計で28安打17四死球という、壮絶な乱打戦を落とした試合後の藤川球児監督(45)は「きょうはそういう展開なんでしょうね。難しいゲームでした」と冷静な口調で振り返った。

 5回7安打4四死球5失点と、味方打線の援護を全て吐き出した先発・才木を筆頭に投手陣全体に誤算が相次いだ。6―6の同点に追いついた直後の7回から3番手として登板したモレッタは、制球を乱し一つのアウトも取れずに4失点。火消し役を期待され、マウンドに投入された4番手・木下も2安打1四球と精彩を欠いた。

 それでも虎打線は直後の8回に森下、佐藤輝の連続適時打で3点を奪い返し、9―10と1点差まで再度詰め寄る粘りを見せる。だがその裏に登板した湯浅と岩貞も、計6失点と大炎上。このイニングでゲームの勝敗は事実上決した。

「こういうゲームが今季は多い」と指揮官も語った通り、昨季まで鉄壁を誇ってきた虎自慢の救援陣は不安定な春を余儀なくされている。リーグトップタイの11試合に登板しているモレッタ、湯浅や、同3位タイのドリス、桐敷(8試合)ら一部の救援投手がリード、ビハインドを問わないフル回転を余儀なくされるなど一部の中継ぎ投手に負担が集中。僅差のビハインドや同点時に信を置いて送り出せる救援投手を固定できていないのが現状だ。

 藤川監督は現役時代、ジェフ・ウィリアムス、久保田智之とともに勝ちパターントリオ「JFK」の一角として活躍。その一方で当時の虎ブルペンには、もう一組〝裏番長〟的なリリーフユニットも存在していた。桟原将司、橋本健太郎、江草仁貴の3人からなる「SHE」だ。

 ビハインドの場面を主戦場としたSHEの3人は、2005年に3投手合計でシーズン176イニングに登板し、防御率2・75と優秀な成績をマーク。相手打線の追撃を再三食い止め、チームの逆転勝利、追いついてのドロー決着を何度も演出した。

 登板過多になりがちだった当時のJFKの3人を何度となくカバーし、負担を減らしてくれたSHEはまさにチームの陰の功労者。安定したブルペン運用のためにも、今こそ〝令和のSHE〟のような存在の確立が必要だ。