鷹が虎を圧倒した。ソフトバンクは9日の阪神戦(みずほペイペイ)に10―4で快勝。昨季の「日本シリーズ」以来となった注目カードで、衝撃的な一発攻勢を見せた。絶好調の4番・栗原陵矢内野手(29)が18号先制2ランを含む2発、4打点の活躍で打線をけん引。野村も2発、近藤、牧原大も続き計6本塁打で、福岡に大挙した虎党を沈黙させた。

 すべては、この男のひと振りから始まった。初回二死二塁、打席には4番・栗原。阪神先発・才木の2球目154キロ真っすぐを右翼席にたたき込んだ。プロ通算100号のメモリアル弾。節目の一発を「なんとか先制点を取りたかった。(7勝目を挙げた)大津に早く援護点が入ったのでよかった」と喜んだ。

3回、栗原の19号2ランの打球を見送る阪神・佐藤輝明
3回、栗原の19号2ランの打球を見送る阪神・佐藤輝明

 5月11本塁打をマークした29歳の勢いは止まらない。続く3回の第2打席。二死一塁から3球目のスライダーにうまくタイミングを合わせると、高々と舞い上がった打球は右翼スタンドに着弾した。交流戦7発目となる19号2ラン。「1打席目と同様に思い切ってスイングできた結果。追加点となるホームランとなり、いい結果がついてきてくれてよかった」。この回限りで降板となった才木に引導を渡すインパクト十分の2打席連続弾だった。

 序盤3回までに4打点と、4番として圧倒的な存在感を放った。栗原が勢いづけた攻撃陣は2回に野村の1号ソロ、4回にも野村が2号ソロを放ち、5回には近藤、牧原大がともに2ランで続いた。小久保監督も思わず目を丸くする、初回から5イニング連続の一発攻勢だった。

 この日、みずほペイペイドームには見慣れないMLBスカウトが集結。強いメジャー志向を持つとされる阪神・佐藤輝明内野手(27)の〝定点観測〟が主な目的とみられる中、鷹の4番「KURIHARA」が虎の4番のお株を奪う暴れっぷりを見せた。この3連戦は2戦目以降も名門ヤンキース、ブルージェイズ、フィリーズなどが続々と視察予定。キング独走の絶好調男が、この日は完全に主役を奪う格好となった。