第98回選抜高等学校野球大会の第4日第3試合(22日)で山梨学院は長崎日大に5―3で勝利し、2回戦に駒を進めた。

 プロ注目の最速152キロを誇る〝二刀流〟右腕・菰田陽生主将(3年)は「2番・一塁」でスタメン出場。力強い打撃を披露したが、試合中盤でまさかのアクシデントに見舞われた。

 初回一死から打席に立つと相手先発・古賀(3年)の初球のカーブを完璧に捉えた。打球は左翼スタンドに突き刺さる先制ソロ。ガッツポーズで喜びを爆発させながらダイヤモンドを一周した。

  4点リードの5回にも左前打を放ったが、直後の守備で二死一塁から三塁・藤田(3年)が悪送球。捕球を試みたタイミングで打者走者と激突し、左手がグローブごと持っていかれた。左手首を抑えながら悶絶し、ベンチへ下がって治療を受けた。患部にテーピングを巻きそのまま一塁の守備に就いたが、6回の守備で交代となった。

5回の守備で、打者走者と交錯した山梨学院・菰田陽生(右)
5回の守備で、打者走者と交錯した山梨学院・菰田陽生(右)

 吉田洸二監督(56)は負傷直後に交代させなかった理由について「あとアウトカウント1つだった。その後のグラウンド整備の時間で見極めるために、すぐは代えなかった」と説明。「あんまり痛いとか言わない選手ですが、痛がっていた。本人は『いく』と言っていたんですが、さすがに(いかせなかった)」と続けた。

 指揮官も〝技術的大黒柱〟として厚い信頼を置く菰田が離脱となれば、チームにとっても大打撃。吉田監督は「我々にとって菰田が出れる出れないで大きく戦い方が変わる。この後、治療もあると思いますが…。どちらにしてもベストを尽くして頑張りたいです」と表情を曇らせながらも必死に前を向いた。

 菰田は左腕にアイシングを巻いた状態で報道陣の取材に応対。「本当に初めて感じた痛みでした」としつつ「高校最後のセンバツ。絶対次の試合も出たいですし、1戦1戦大事にしながら甲子園の舞台で多く戦えるように、自分もやりたいです」と復活を誓っていた。