第98回選抜高等学校野球大会の第1日第3試合(19日)で八戸学院光星(青森)に延長10回タイブレークの末、6―15で敗れた崇徳(広島)。そんな崇徳ナインを束ねる新村瑠聖主将(3年)はまさに〝リトル監督〟のような存在だった。
「ウチのキャプテンはめちゃくちゃしっかりしていて。キャプテンにいろんな話をして、それを部員に伝えていくスタンスでやっている。こちらがやいやい言わなくても、うまくチームが回るんですよ」(藤本誠監督)
指揮官はグラウンドだけでなく、学校や寮の監督室でも主将と対話を重ね、チームづくりの考えを共有。その意思は主将を通じてナインへと浸透した。大事な場面で動ける勝負強さも、大きな信頼を寄せる理由の一つだ。
指揮官はその資質を入学前から見抜いていたという。声をかけたのは、主将が山口東シニアに所属していた中学2年生の頃。当時からその存在感は際立っており「チームメートへの声かけも、当時から本当に素晴らしかった。この子を中心にチームをつくりたいという思いを伝えていましたし、その思いに応えてくれたという形です」と早くから主将候補として高く評価していた。
しかも魅力はプレーや統率力だけではない。端正なマスクを備え、学業面でも成績はほぼオール5に近いという文武両道ぶり。まさにチームの中心を担うにふさわしい存在だ。藤本監督も「成績もよくて、かわいい顔をしてて(笑い)。何か持ってるヤツなんです」と目を細めていた。
そんな新村主将とチームをつくり上げてきたが、今大会は延長10回タイブレークで大量得点を許して無念の初戦敗退。「この借りはここでしか返せない。夏にもう一度鍛え直してこの場所に帰ってきたいです」と藤本監督は力強く語った。
絶大な信頼を置く〝リトル監督〟とともに、再び聖地へ戻ってくる。














