巨人が今季の開幕マウンドをドラフト1位ルーキーの竹丸和幸投手(24=鷺宮製作所)に託す。新人の開幕投手は球団では1962年の城之内邦雄以来、64年ぶり。最有力候補だった山崎伊織投手(27)の故障離脱を受けた緊急措置の側面はあるが、首脳陣には単なる代役ではなく、将来のエース候補にあえて大舞台を踏ませる狙いもあるようだ。
竹丸は今季、実戦5試合で計13イニング無失点。先発候補の中でも際立つ結果を残しており、杉内俊哉投手チーフコーチ(45)も「打たれていないですからね。期待しかないですよ」と高く評価する。現状の投手陣を見渡しても、開幕を任せるだけの内容を示してきた。
もちろんリスクは小さくない。まだ経験の浅い新人が、いきなり27日の開幕戦(東京ドーム)で昨季王者・阪神打線とぶつかる。開幕戦特有の空気にのみ込まれ、序盤に四球や失投を重ねれば一気に流れを持っていかれる可能性もある。打ち込まれ方によっては本人の自信や今後の起用方針にも影響しかねず、首脳陣にとっても決して安全策ではない。
それでも、そうした重圧込みで成長の糧にしてほしいという期待が、この抜てきにはにじむ。内海哲也投手コーチ(43)が「試練という言葉でひとくくりにしてほしくないですね、チャンスでしかないから。本人もそう思うことでいいパフォーマンスにつながる」と語ったように、ベンチはこの大役を単なる危険な賭けではなく、竹丸が一段階上がるための舞台と捉えている。
当の竹丸も「そんなに変わらずやってます。今まで通り、自分のいいところを出していければいいなと思います」と自然体。新人が開幕戦で勝利投手となれば球団史上初の快挙。大胆な抜てきが、巨人の新時代を告げる一手になるか注目だ。












