第6回WBCで2大会連続4度目の優勝を目指す野球日本代表・侍ジャパンは、1次ラウンド3連勝で首位通過を決めた。10日のチェコとのC組最終戦(東京ドーム)を前に、9日は多くの選手が今後の戦いに備えて疲労回復を優先した。

 開幕から台湾、韓国、オーストラリアを撃破し、準々決勝進出を確定。絶対的主砲・大谷翔平(31=ドジャース)が初戦から大暴れを見せ、脇を固めるメジャー組の鈴木(カブス)、吉田(レッドソックス)も貫禄を示し、大会連覇に向けて最高のスタートを切った。

 史上最強の呼び声高い攻撃陣にあって、大きな期待を寄せられたNPB屈指の好打者・近藤健介外野手(32=ソフトバンク)は苦しんでいる。

 開幕から2試合は打線の鍵を握る「1番・大谷」の直後を打つ「2番打者」として出場。しかし、台湾戦は5打数無安打、韓国戦も3打数ノーヒット。8日のオーストラリア戦は打順を「3番」に変更されたが、結果は4打数無安打…。打線のキーマンに挙げられる男が不振を極めている。

ベンチ内でも距離は近い大谷翔平(右)と近藤健介
ベンチ内でも距離は近い大谷翔平(右)と近藤健介

 WBC開幕から実に12打数無安打。近藤本人は「結果が伴わないと(状況はどんどん)難しくなってくる。そこは気持ちの部分の方が大きい」と胸中を包み隠さず明かした上で「ちょっと結果を欲しがって合わせている感じがある」と打席での悪循環を説明した。「早めに一本出して気持ち的にも楽になりたい」。今後に向けて絞り出した言葉は切実な思いだった。

 期待を受けた人間が結果が振るわない中で最もツラいのは、周囲から無用に気を使われること。その点、現在の近藤にはこれ以上ない仲間がそばでサポートしている。日本ハム時代からお互いを認め合う盟友・大谷だ。

 大谷はスタッフや首脳陣とのコミュニケーションを含め、チーム内で「視野の広さ」が称賛されている。状態の上向かない近藤に対し「ベンチ裏でもずっとじゃれ合っている」という姿が内部で目撃されている。打撃練習中も近藤に寄り添い、ちゃちゃを入れて和ませるなど気配りが随所で際立っている。

 準々決勝以降、強豪との激闘は必至。大谷のフォローを受けた近藤の復活が待たれる。