第6回WBCが5日、いよいよ開幕した。大谷翔平(31=ドジャース)を擁する日本代表・侍ジャパンは6日の1次ラウンドC組・台湾戦(東京ドーム)で運命の初陣を迎える。世界を熱狂させるスーパースターの一挙手一投足には、国内外のメディアが連日殺到。球場に姿を見せるだけで無数のシャッター音が鳴り響くが、レンズを向けているのは報道陣だけではない。その背後には、常軌を逸した「24時間監視体制」が敷かれているという――。
連覇への挑戦が、ついに幕を開けた。この日に試合がなかった侍ジャパンは、都内の練習施設で非公開練習を実施。大谷、山本由伸投手(27=ドジャース)は別メニューでの調整となったが、他の野手13人、投手15人は約1時間半にわたって汗を流し、それぞれ最終調整を終えた。
4日の公式会見で大谷は「チームとして一つ、いいものを作りたい。全体的に素晴らしいコミュニケーションが取れている」と新チームの結束に自信をにじませた。台湾との重要な初戦に向け、準備は万端だ。
だが、その裏側では開幕を目前にして空前の〝大谷フィーバー〟がもはや制御不能な域に達している。2月のチーム合流時には、名古屋・バンテリンドームの関係者入り口にファンが殺到。その後の移動中もターミナル駅や宿泊先に黒山の人だかりができるなど、大谷がひとたび公の場に現れるとパニック状態に陥る場面は珍しくなくなっている。
気がかりなのは、極秘とされるチームの移動情報を掌握するファンの「執念」だ。実際に現場を訪れたファンの1人は、その驚がくの裏側をこう明かす。「出待ちをするファンはグループ化しており、シフトを組みながら24時間交代制で『入り待ち』『出待ち』を継続している。有力な情報が入れば即座に共有される仕組み。大谷選手クラスとなると日本で見られる機会が限られるため、実質24時間態勢の張り込みが行われている」
もはや、大谷に対する〝私設パパラッチ〟とも呼べる執拗な監視体制。一方で、この現状は「熱狂」の一言では片付けられないリスクもはらんでいる。過去の国際大会では、他国の〝諜報部員〟がファンに紛れて「スパイ活動」を行っていた前例もあるからだ。宿舎前を埋め尽くす密集状態に対し、チーム関係者も「これだけの人がいれば、その中に他国代表からひそかに命を受け、スパイ行為を行うような〝怪しい人間〟が紛れ込んでいても判別は不可能」と頭を抱え込んでおり、セキュリティー上の限界に眉をひそめるほかない。
自室以外では心休まる場所がなく、窮屈な母国での戦い――。昨春、東京ドームでの開幕シリーズのために来日したドジャースやカブスの選手らも目を白黒させた「日本の狂気」とも言える熱量が、大谷に計り知れないストレスを強いている可能性は否定できない。
しかしながら我々の想像を絶する重圧こそが、大谷のエネルギー源であることは周知の事実だ。いざ試合になればグラウンド外の難題を力強く跳ねのけ、白球にすべてをぶつける。侍ジャパンを再び世界の頂点へと導くため、背番号16はフルハウスの東京ドームで「世界の主役」としての矜持を必ずや見せつけるはずだ。













