侍ジャパンの〝スイッチ〟が入った。大谷翔平投手(31=ドジャース)が26日、バンテリンドームへ14時30分過ぎに到着し、日本代表に合流した。侍のユニホームに袖を通して全体練習にも参加。地元名古屋は早くも騒然となり、CBCなど地元各放送局が大谷の動きをテレビカメラで追いかけ、TBS系列のワイドショー「ゴゴスマ」では異例の生中継で放送されるなど、スーパースターの一挙手一投足に視線が集まった。
今回の第6回WBCでは打者専念で臨む方針。米アリゾナ州グレンデールのキャンプでは打者としてライブBPを重ね、投手としても調整を進めてきた。現地でのメニューを打ち上げたのち、チャーター機で帰国。静養を挟むことなく、侍ジャパンの「本番モード」の輪に加わった格好だ。大谷は直前の取材対応で「健康な状態を維持することが一番。打席を重ねるごとに実戦の感覚は整ってくる」などと話しており、まずはコンディション最優先でギアを上げる。
ただし、27、28日に同球場で行われる中日との壮行試合は規定によりメジャーリーガーは出場できない。それでも存在感は十分だ。球場周辺には一般非公開の練習にもかかわらず観衆が詰めかけ、公式グッズショップ周辺には大行列を想定したコーンやロープが並び、警備も増員される厳戒態勢。試合に出ないのに「日本中を熱狂させる」――それが大谷というスーパースターの存在意義でもある。
思い出されるのは前回2023年。侍ジャパンの一員としてWBC直前に名古屋入りしただけで球場内外が大集結し、中日との2戦目には試合前にグラウンドでのフリー打撃も敢行。右翼5階席に飛び込む推定160メートル弾で、侍の仲間も相手チームも呆然とさせた。あの熱狂が、再びこの街に戻ってきた。
今後は3月2、3日の強化試合(京セラドーム)で打席に立ち、1次ラウンドC組初戦の3月6日台湾戦(東京ドーム)へ――。名古屋で点火した熱が、そのまま東京の開幕戦へつながっていく。勝負の前に、すでに空気が変わった。












