ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート女子でアリサ・リュウ(米国)が金メダル、坂本花織(シスメックス)が銀メダル、中井亜美(TOKIOインカラミ)が銅メダルの結果を受けて、ロシアメディアが競技力の〝劣化〟を危惧している。
ロシアメディア「スポーツ24」は女子の結果に関して「ロシアがいなくなってから、女子フィギュアスケートは10年後退した。4回転は消え、3回転ジャンプも不足している」とズバリ指摘。スポーツとしての魅力が失われていると嘆いた。
「今回の結果に完全に満足するのは難しいでしょう。男子シングルスの失望に続き、さらに明白で痛ましい事実を認めなければなりません。女子シングルスは著しく劣化し、北京大会とミラノ大会のレベルの間には大きな隔たりが生じている」と分析した。
その理由は「フィギュアスケート界における永遠の論争。ジャンプと完璧なスケーティングのどちらが重要か? トルソワ、シェルバコワ、コストルナヤ、そしてワリエワ――。多回転技を次々と繰り出し、まさにこの技術的安定感で勝利を収めた類まれなアスリートたちは、現実の概念を別の次元へと変貌させた。ロシアの前例のない進歩に対し、多くの人が非難の目を向けた」
フィギュアスケートが〝スポーツ〟であり続けるためには、表現力のような抽象的なものではなく、身体能力が求められるジャンプが重要と説く。「フィギュアスケートは何よりもまずスポーツであり、客観的なカテゴリーとしてのジャンプが優先され、主導権を握らなければなりません。少なくとも普遍的な基準を形成する上では、目に見える成果こそが、美学や全体的な印象よりも重要だ。これはランナーをフィニッシュラインを越える速さではなく、動きの優雅さで評価するのとは全く異なる」と主張する。
ウクライナ侵攻によりロシア勢が出場禁止となったことで、フィギュアスケートからスポーツの側面が失われたことを強調。「前回のオリンピック後、複数の後戻りできない局面が同時に訪れた。最強チームが失格となり、競技力と表彰台獲得の要件が根本から覆されてしまった。以前は戦術的に不利とされていた要素(例えばシークエンス)が、技術的には多くの選手にとってより容易であるにもかかわらず、3回転ジャンプのコンビネーションよりも高い得点を獲得するようになったのだ」との見解を示す。
そして現状をこう結論づける。「過去4年間で最も顕著に変化したのは、4回転ジャンプの不在だ。より正確に言えば、ロシア女子選手がいなければ、世界で4回転ジャンプに挑戦する選手は誰もいないという事実だ。今では10年前の内容をそのままに、クリーンに滑るだけで勝利できる」と競技レベルとしては後退しているとズバリ。「タイムマシンがあって、トルソワ、シェルバコワ、コストルナヤ、ワリエワの時代に戻りたいものだ。彼らは、フィギュアスケートは全く違うものになり得ることを教えてくれたんだ」とロシア勢全盛時代をなつかしんだ。
この主張は現在のフィギュアスケート界に一石を投じることになるのか。











