ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート団体(ミラノ・アイススケートアリーナ)で〝りくりゅう〟こと三浦璃来(24)、木原龍一(33=ともに木下グループ)組がショートプログラム(SP)、フリーともに1位となり、日本の銀メダル獲得に大きく貢献した。木原は〝匠の技〟で、自身の体を管理して進化につなげた。
団体ペアフリー(8日=日本時間9日)では、世界歴代3位となる155・55点をマーク。木原は「本当に全員でベストを尽くして勝ち取ったメダル。北京五輪の時に初めて取ったメダルとは違う、うれしさをみんな感じていると思う」としみじみ語った。
その〝りくりゅう〟が拠点とするカナダで、メンテナンスに携わるのがマッサージセラピストの青嶋正さんだ。2人がカップル結成後からサポート。2018年平昌五輪後の木原は引退を考えるほど厳しいコンディションだったが、青嶋さんは「本当に体が悪い状態だったら、何年間も無理できないのでは」と分析。長い目で痛みの根本を探しながらケアする道を選んだ。
木原が青嶋さんのもとを訪れるのは、1週間に1回ほど。多忙な日々を送っており、毎日通うのは現実的に厳しかった。そこで「今日はここに問題があったから、来週までに治してきてほしい。やり方はこうだよ」と指導。青嶋さんの治療を受けられない日は、自らの手を使って体をほぐしたという。
青嶋さんは「選手の中にはやり方を教えても、聞き流して何もやってくれないケースもある」という。ただ木原は「生真面目な性格」だった。毎回1週間かけて問題を一つずつクリア。「段階を踏めていたので、だんだん体が動くようになってきて、グランプリファイナルで勝てたり、五輪に向けた練習で耐えられるような体になったと思う。それがなかったら今の木原選手はないと思う」と振り返る。
地道な取り組みを続けたことで、青嶋さんは「ベースだと80%くらいは自分で治療できるようになっている」と太鼓判。さらに「木原君だったら、今すぐ他の選手を治療できるくらい。それくらいの知識を持っている」と笑うほどのゴッドハンドぶり。誰よりもコンディションに気を使ってきた。
個人戦も15日(同16日)には始まる。団体の演技を通じ「大きなシミュレーションになる位置づけだった」と手応えを見せつつ「少しマイナスが付いているので、そういった部分を修正していきたい」。団体で届かなかった金メダルへ、まずは心技体を整える。













