ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート団体(8日=日本時間9日、ミラノ・アイススケートアリーナ)で、男子の佐藤駿(21=エームサービス・明大)が10日(同11日)に始まる個人戦に弾みをつけた。フリーでは自己ベストの194・86点をマーク。日本の2大会連続となる銀メダルに貢献したスケーターの〝変化〟を、親交の深いアイスダンスの西山真瑚(24=オリエンタルバイオ)が明かした。
順位点で並んで迎えた最終種目の男子フリー。世界王者のイリア・マリニンに敗れるも、冒頭の4回転ルッツ、4回転―3回転の連続トーループなど、すべてのジャンプを着氷させた。初の大舞台で堂々たるパフォーマンスを見せた佐藤は「このメンバーだからこそ取れた銀メダル。最高のチームのみなさんに感謝しかない」と語った。
その佐藤と言えば、ジャンプが最大の武器。ノービス時代から天才と称されてきた。シングルでも実績を持つ西山は「普段はかわいい感じ、優しい感じの雰囲気だけど、氷上に乗ったら一気にスケーターモードになる。日本男子の中でジャンプの一番の天才だと思う」と指摘する。
感覚も超一流で「4回転ルッツを練習し始めて、2本目に跳べるようになっちゃったみたいなエピソードを持っているほど。どうやったら早く回転できるのか、跳べるのかが、たぶんわかっているんじゃないかな」と目を丸くした。
近年はジャンプだけでなく、表現面にも磨きがかかった。2季前からアイスダンスで北京五輪金メダルのギヨーム・シゼロン(フランス)に振り付けを依頼。今季前はカナダ・モントリオールで西山が拠点とする「Ice Academy of Montreal」で振り付けのマスターに励んだという。
西山は「スケーティングスキルをアイスダンスのコーチから習ったり、バレエの先生からバレエを習ったりしているのを、1か月の振り付けの期間によく見ていた」と振り返る。
魅せる演技がより求められるアイスダンスのスキルを学んだ時間は、佐藤の成長に大きくつながった。「佐藤選手は『こんなスケーティングするんだ。アイスダンスってすごいね』などと言っていた。モントリオールでスケーティング、バレエの練習を一生懸命やっているのを横で見ていたので、それがプログラムに生かされていて、表現がどんどん良くなっていたように感じる」と大絶賛。ジャンプだけでなく、スケーティングスキルも身に付けたことでスケートの幅が大きく広がった。
団体での戦いは幕を閉じたが、次は個人戦でメダルをかけた一戦に挑む。「できることはやれたと思うけど、悔しさがないかと言われたらちょっとある。個人戦がすぐなので、いい流れを個人戦ではしっかりと生かしていけるように頑張っていきたい」と気合十分。五輪の借りは必ず五輪の舞台で返す。













