本来の球を取り戻す1年に――。広島・森下暢仁投手(28)が19日、マツダスタジアムで自主トレを公開した。昨季は防御率2・48ながら、12球団ワーストの14敗(6勝)と不本意なシーズンとなっただけに「結果がすべての世界ですし、結果が出なかったら終わっていくと思う。正直、いい成績を残せているかと言えば、そうじゃない。結果にこだわって、今年はやりたい」と不退転の決意を示した。

 昨季は夏場以降に右肩にも異変をきたし、シーズン完走もかなわなかった。今オフは患部のリハビリと強化に励む傍ら近年〝頭打ち〟になっている成績と故障の原因について、過去の自分の投球フォーム映像を見比べながら真相究明に没頭。「肩、ヒジに負担がかかる投げ方だったですし、下(下半身)も使えていなかった」と投球フォームの軌道修正にひたすら励んだと明かす。

 映像の素材として目を向けたのは、過去の自分。実際の球と自分の感覚が無意識にも、いつからズレ出したかに着目し「やっぱり(入団から)3年間は良かった。(2022年に)ヒジを手術してから、シュートする球が多くなった」と分析し〝再生〟に力を入れるべき球についても、絞り込んだ。

広島・森下暢仁のルーキー時代の投球フォーム(2020年)
広島・森下暢仁のルーキー時代の投球フォーム(2020年)

 その球種とは「真っすぐ」だ。森下は「結局、そこがいい感じにならないと何も変わらない。変化球を生かすためにも、本当にストレートが大事だと」と語る。

 直球の質が劣化したことで結果にも関連した項目としては、1試合平均での奪三振率が挙がる。新人ながら10勝(3敗)、防御率1・91の好成績をたたき出した20年は1試合平均9・1個だった奪三振率が年々下落傾向にあり、昨季は同5・44個にまで落ち込んだ。

「自分では元々は、そういうピッチャーだと思っているので」。今季こそは年間を通じて稼働し、エースの役割を全うすることはもちろん「本格派投手」としての威厳も取り戻す1年にする。