第104回全国高校サッカー選手権決勝(12日、MUFG国立)、昨夏の全国高校総体(インターハイ)王者・神村学園(鹿児島)が、鹿島学園(茨城)に3―0で勝利し、悲願の初制覇を果たした。史上6校目の夏冬2冠も達成。前半を2―0で折り返すと、後半に1点を追加し、堅い守備で得点を許さなかった。鹿児島県勢では04年度大会の鹿児島実以来、21大会ぶりの選手権制覇となった。

 先制は前半19分。FW日高元(3年)が、味方シュートのこぼれ球をペナルティーエリア手前から左足で合わせてネットを揺らした。大会7得点目でこの時点で得点王争いで単独トップに立ち、そのまま得点王に輝き「素直にうれしい」と笑顔を見せた。

 前半のうちに追加点を決めたい神村学園は、前半30分にFW徳村楓大(3年)がペナルティーエリア内でファウルを受けてPKを獲得し、自らキッカーを務めるが、相手GKプムラピー・スリブンヤコにストップされてしまう。それでも同39分、MF堀ノ口瑛太(3年)がペナルティーアーク手前で右足を振り抜いて追加点を決めた。

 2―0で迎えた後半はなかなか得点を奪えなかったが、アディショナルタイムに途中出場のMF佐々木悠太(3年)がチーム3点目を決め、守っては後半11分にはGK寺田健太郎(3年)の好セーブなどもあり、鹿島学園の得点を許さず逃げ切った。終了のホイッスルが鳴ると、イレブンは喜ぶ一方で相手選手とも健闘をたたえ合った。

 有村圭一郎監督は鹿児島実の選手だった1995年度大会で優勝し、指揮官としても頂点に立った。有村監督は「子供たちが今年2回も優勝させてくれて、本当に素晴らしい子供たちだと思う」と喜びを語り、鹿実を率いた恩師である故松沢隆司さんへの思いにも触れた。「(優勝後空を見上げたのは)恩師である松沢先生が来ているかなと思いながら見させていただいた」

 鹿児島勢21年ぶりの優勝。「強い鹿児島の復活」を目指して2014年度からチームを率いてきた中、ようやく頂にたどり着いた。「未来のある小さい子たちが夢を持ってサッカーを続けてくれることができれば、少しはかなったのかなっていうふうに思う」。夏冬連覇に関しては「一つひとつ積み上げてくれた子供たちの努力の結晶だし、神村学園をつないでくれた多くの先輩たちがちょっとずつ積んでくれた結果がたまたま今日出たと思う」と語った。

 神村学園が新たな歴史を刻むとともに、高校サッカーにおける鹿児島県勢がさらに盛り上がっていきそうだ。