勝負の2年目へ──。睦月の筑後で黙々と練習に励んでいるのがソフトバンク・安徳駿投手(23)だ。2024年ドラフト3位でホークスに入団したものの、昨年はケガの影響もあって一軍登板はなし。それでもオフは台湾ウインターリーグ(WL)に派遣されるなど、球団からの期待は高い。昨年12月には同学年の一般女性と結婚し、今春には第一子が誕生予定だという右腕。文字通り、勝負の年を迎える若鷹の胸中を直撃した。

記者の取材に応じたソフトバンク・安徳駿(右)
記者の取材に応じたソフトバンク・安徳駿(右)

 ──今の状態は

 安徳 12月にキャッチボールをした時も感覚は変わらず、台湾(WLの時)のまま良かったので、今年はここから落とさず上げていけたら。

 ──1月は筑後のファーム施設でトレーニング。新たにルーキーも入ってきて刺激になるのでは

 安徳 でも、自分も投げてないので、ほぼ1年目ぐらいの感覚。去年は台湾以外では、自分の思うような球がほぼ投げられてない。自分の実力を出していけるのは今年から。1年目の選手たちと同じ気持ちですね、元気にやりたい。

 ──誰かと行うのではなく、自主トレは1人

 安徳 台湾に行ったので他の選手と(動きが)ずれているのもありますし、(今オフは)体づくりをメインでやっていこうという話にもなったので。今年はまずは技術にフォーカスするよりも、体づくりを優先しようと。上沢さんの投球スタイルが好きで、本当は(一緒に自主トレを)お願いしたい気持ちもあったんですけど。今年は体をつくって、一軍で投げて、来年お願いできたらと思ってます。

 ──今年は年男、どんな1年にしたい

 安徳 シーズン初めからとは言わないので、シーズン途中には一軍で先発して。最終的にはしっかりローテーションを回れるようにしたい。最低でも先発で3勝はします。

 ──先発は自ら希望して

 安徳 去年の秋キャンプのミーティングで(首脳陣から)来年は先発で行くと言われた。ただ、最初から先発できるとも思ってはいないので。はじめはロングリリーフかもしれないし、リードがある時の救援かもしれない。まずはそこで結果を出して、最終的には先発で投げられるように。

2026年は先発で勝負する
2026年は先発で勝負する

 ──昨年は投げられない期間も長かった。野球ができないストレスをどう発散

 安徳 野球のことなので野球で発散したかったんですけど、あんまり発散できず。ほぼ1年間たまりにたまった。今年それを発散しようかなと。投げたい、投げたいでウズウズしていたので。今年は「発散する年」に、去年の分まで。発散します。

 ──今ハマっていること

 安徳 ハマっていること、そうですね…。最近恋愛リアリティーショーをすごく見てます(笑い)。大学に入る前くらいまでは、高校生が出演しているやつを見ていたんですけど。最近、また奥さんがキッカケで見るようになった。(高校生が題材のものとは違って)最近見てる大人が出演するやつは、キス(シーン)とかあって「全然違うわ」と。キュンキュンしちゃって、見てるこっちが恥ずかしくなる(笑い)。面白いですね。

 ──夫人のお話も出たが、昨年12月に結婚された

 安徳 奥さんのご両親と初めてお会いした時が一番緊張しましたね。自分が一軍でめちゃくちゃ投げて活躍してたら胸を張って「結婚させてください」と言えたんですけど、なんせケガから始まって、まともに投げられない1年だったので。安定した職業でもないし、早ければ今年で終わりということもあり得る。それもあってドキドキしました。

 ──春には第一子も誕生予定。守るものが増えた

 安徳 やるしかないですね。(奥さんは)節約家ではあるんですけど、お金のことは気にしなくていいぐらい稼ぎたい。家族のためにも、自分の去年たまった鬱憤を晴らすためにも、今年はより頑張ります。

今年こそ一軍昇格だ
今年こそ一軍昇格だ

 ☆あんとく・しゅん 2002年5月18日生まれ、福岡県久留米市出身。右投げ右打ち、投手。背番号28。身長177センチ、体重82キロ。久留米商から富士大に進学すると、大学では先発、救援をこなして存在感を発揮。24年ドラフト3位でホークスに入団した。ルーキーイヤーの昨年は入団直後の右ヒジの炎症もあり、一軍登板はなし。二軍では5試合に登板し、1勝0敗、防御率4・40。