またもドジャースが、札束攻勢の〝バンクロール・ショートカット〟に動くのか。米メディア「スポーティングニュース」は、ブルージェイズからFAとなっているボー・ビシェット内野手(27)について「ドジャースが3年1億2000万ドル(約189億4000万円)で奪う」との予測を紹介した。

 根拠となったのは米スポーツサイト「ブリーチャー・リポート」のティム・ケリー記者による最新の見立てで、当初は「ブルージェイズが7年2億1000万ドル(約331億5000万円)で残留」としていた予想を年明けに一転させたことという。

 鍵はトロントの「方針転換」だ。ブルージェイズは今オフ、巨人からポスティングシステムで岡本和真内野手(29)を4年契約で獲得したことでビシェットへの大型投資を避け、アンドレス・ヒメネス内野手(27)とアーニー・クレメント内野手(29)を中軸に据える選択肢が現実味を帯びるだろう――。このような流れとなることを同サイトのケリー記者は深読みしている。

 その上で同記者はブルージェイズが浮いた資金や枠を、今オフ移籍市場の目玉とされるカイル・タッカー外野手(28=カブスFA)に振り向ける可能性まで示唆している。

 その一方でビシェット獲得に心血を注ぐドジャース側にとって、興味深い点と目されているのが「年数」だ。長期ではなく3年1億2000万ドルという超高年俸の〝短期勝負〟なら、補強の失敗リスクを圧縮できる。

 しかもビシェットを二塁の主力として起用しつつ、遊撃も守れる〝保険〟になる――というのが、複数のMLB関係者がドジャース側の視点を示す論理。昨季のワールドシリーズ第7戦でトロントが敗れた直後となるだけに、今年も両軍が再び世界一を争う頂上決戦の舞台において相まみえることになれば「物語としては完璧」とまであおられている。

 もちろん、ブルージェイズがビシェットの残留に動く余地は依然として残る。だが「岡本加入→ビシェットへの資金を回避→タッカーへ」という連鎖が本格化すれば、ドジャースが「ブルージェイズの目の前で持っていく展開」も十分にあり得るだろう。補強の勝者はどちらか。主戦場はグラウンドではなく、まずフロントの一手だ。