強みゆえの課題とは──。ソフトバンクの中村稔弥投手(29)が年明けから福岡県筑後市内のファーム施設でキャッチボールなどを行い汗を流している。
昨年12月に行われた現役ドラフトでロッテからホークスに加入した左腕。これまでのシーズン最多登板数は2023、24年の17試合だが「一軍で投げることが一番。どんな場面でもチームに貢献できたら」と40試合登板を目標に新天地で目をたぎらせている。
環境の変化が契機となり飛躍を遂げる選手もいる。中村稔にとって転機の一年とするために必要なこととは。古巣のロッテ時代に4年間指導をしていた川越英隆コーディネーター(投手ファーム統括)は左腕の長所と課題を口にした。長所として挙げたのは「体の頑丈さ」。「投げろと言われればどこでも投げられる。馬力がある」と語るようにルーキーイヤーから2桁登板を欠かした年はない。本人が「便利屋でもいい」と語るように鷹でもそのタフさを生かせればチャンスは広がる。
その一方で、課題として挙げたのは左腕の〝武器〟による弊害だった。「投球パターンが少し単調になってしまうところがある。(基本線は)真っすぐとツーシーム、もう少し曲がり球がうまく使えれば。おそらく自分の自信のある球をどんどん投げていくタイプ。ただ、それだけだと手詰まりになってしまう場面も出てくる」。左腕の武器である大きく変化するツーシーム。打者にとって厄介な球種である一方で、その球種に頼りがちになってしまうことで自らの投球を苦しくしてしまう場面もあったという。飛躍には投球の幅を広げた新たなスタイルが求められるかもしれない。
「環境が変わったことがプラスに働いてくれたら本人のためにも、チームのためにもいい」と期待をかけた川越コーディネーター。これまで培ってきた土台をもとに、福岡で新たなスタイルを導き出せるか。












