ブルージェイズが4日(日本時間5日)、ポスティングシステムを利用してメジャー移籍を表明していた巨人・岡本和真内野手(29)との4年契約を正式発表した。前日から電撃合意が報じられていたが、この朗報を受け、古巣・巨人のチーム内では思わぬ話題で盛り上がりを見せていた。6日(同7日)にトロントで開かれる予定の入団会見において、岡本がどんな「自己紹介」を披露するのか――。あの〝伝説の迷言〟も再び脚光を浴びている。

 岡本はブルージェイズと4年総額6000万ドル(約94億円)に加え、オプトアウト(契約破棄)条項は付帯せず契約ボーナス500万ドル(約7億8000万円)という大型契約を結んだ。正式発表と同時に、球団公式X(旧ツイッター)はひらがなで「こんにちは」と投稿するなど、早くも歓迎モード全開。合成ユニホーム写真とともに「若大将」という愛称を添えたポストもあり、新天地での注目度の高さをうかがわせた。

 一方で岡本の移籍を巡って、実は決定前から巨人のチーム内でひそかに盛り上がっていた話題がある。それが「入団会見での第一声」だ。予想成績や契約内容もさることながら、それ以上に古巣の選手たちが注視している理由は岡本が10年前に発していた〝珍あいさつ〟にある。

 2015年8月27日、ヤクルト戦(神宮)で一軍初昇格を果たした当時19歳の岡本は先輩選手を前に物おじすることもなく、自らをこう名乗った。

「奈良県から来ました。ジョニー・デップです」

 米人気俳優ジョニー・デップと当時の岡本にどのような共通点があったのかは不明だが、あまりに唐突で大胆な自己紹介に、ロッカールームは一瞬にして大爆笑に包まれた。この一言は瞬く間に語り草となり、今なおファンや関係者の記憶に鮮明に残っている。

一軍に初昇格し、原監督(当時=右)に声をかけられる岡本(2015年)
一軍に初昇格し、原監督(当時=右)に声をかけられる岡本(2015年)

 その〝ジョニー・デップ発言〟が、海を越えて再び披露されるのではないか――。そんな冗談半分、本気半分の予想が今も古巣では飛び交っているという。

 ある主力選手は「『I’m Johnny Depp from Japan』って、そのまま英語にするんじゃないですか。和真さんなら真顔で言いそう」と笑いながら話す。また別の選手は「逆に、カタコトの日本語で『ボクハ オカモトカズマ デス』とか。あれはあれで、海外ファンにはウケる気がします」と想像を膨らませた。

 さらにベテランの1人は「何も言わず、ゆっくりお辞儀だけするのも渋い。でも和真は、あの沈黙に耐えられなくて、最後に何か一言足すと思うんですよね」とし、岡本の性格を知るがゆえの〝読み〟を分析する声もあった。

 もちろん、メジャー挑戦は人生を懸けた大舞台だ。本人が会見でどんな言葉を選ぶのかは分からない。ただ岡本という選手が巨人時代から、ここぞという場面で何度も独特の度胸とユーモアを披露し多くのファンのハートをつかみ取ってきたのは事実だ。

 果たして6日(同7日)に行われる入団会見でブルージェイズのユニホームに袖を通す岡本はカナダ、そして米国、日本も含めた世界のファンを前にどんな第一声を放つのか。成績や適応力とともに、その〝歴史的瞬間〟にも熱視線が注がれている。