今季限りで現役を引退した前巨人の長野久義氏(41)が22日、TOKYO FMで放送される「SGC presents 長野久義 El Dorado~新・黄金時代~」の初収録に臨んだ。引退後も精力的に活動の場を広げる長野氏だが、その古巣での〝新たな職務〟を巡っては早くも巨人内部から「適職」「適任」との声が相次いでいるという。
長野氏は19日、巨人と編成本部参与として契約を締結。今後は大学院で学びながらスカウト部や国際部をサポートし、アマチュア選手や外国人選手の調査を中心とした編成業務に携わる予定だ。2026年は大学院生、このラジオパーソナリティー、そして球団フロントという〝三足のわらじ〟で第二の野球人生を歩み始める。
フロント入りの打診は、引退が決まって間もなく球団側から持ちかけられていた。10月14日の引退会見でも長野氏は「今、球団の方からお話をいただいてまして、今ちょっと話をしてる段階で…。いろいろとご相談しながらやっていきたいなと思ってます」と明かしており、水面下で調整が進められていたことがうかがえる。
では一体なぜこれほど早く、しかも重要な編成部門への登用が決まったのか。背景として球団関係者が口をそろえるのが、長野氏の「人をまとめる力」と「交渉能力の高さ」だ。
現役時代、長野氏はチーム内で〝宴会部長〟としても広く知られた存在だった。飲み会や集まりの場では常に全体を見渡し、主役を立てながら空気を和ませる。その立ち振る舞いは巨人にとどまらず、13年3月の第3回WBCでは侍ジャパンの決起集会でも〝まとめ役〟を担い、他球団から集まった選手たちの距離を一気に縮めた。自ら前に出るのではなく黒子に徹して場を盛り上げる姿勢は、当時の代表関係者や選手たちに強い印象を残したという。
広島へ移籍後もその姿勢は変わらず、新天地でも自然と輪の中心となり、チームに溶け込む〝潤滑油〟の役割を果たしていた。編成業務では選手や代理人、アマチュア指導者、海外関係者など、多方面との信頼関係構築が欠かせない。そうした点でプロ20年近くを過ごし、多様な立場や環境を経験してきた長野氏のコミュニケーション能力は、大きな武器になると見られている。
球団関係者の1人は「チョー(長野)さんがフロントとして残ってくれたのは本当に心強い。性格も穏やかで気配りができるし、どんな立場の相手とも自然に話ができる。編成の仕事にはうってつけの人材」と評価。その上で「巨人だけでなく、他球団の選手や関係者にも顔が利く。早い段階で声をかけたのは、他球団に取られる可能性をなくす意味もあったのでは」と分析する。
現役時代に培った〝人をつなぐ力〟を、今度はフロントとしてどう生かしていくのか。長野氏の「第二の人生」は、すでに巨人の将来を支える重要なピースとして期待を集めている。













