広島は15日に広島市内で新入団選手の発表会見を行った。ドラフト1位・平川蓮外野手(21=仙台大)や4位の工藤泰己投手(22=北海学園)らをはじめ、球界全体の特徴の一つは北海道に関係した選手が過去最多に上った点が挙げられる。その背景で日本ハム、そして世界に羽ばたいた大谷翔平投手(31=ドジャース)の存在が大きく関係しているという。
平川と工藤はともに札幌市、5位の赤木晴哉投手(22=佛教大)も出生地は北海道恵庭市。他球団を見渡しても、ロッテのドラ1・石垣元気投手(18)も登別出身で、野球留学として強豪の健大高崎(群馬)に進学した。
今年のドラフト全体では12球団から総勢116人(支配下73人、育成43人)が指名され、そのうち過去最多の16人が出生地や進学先などで北海道にゆかりがある選手となった。平川と工藤の担当でもある広島・近藤芳久スカウト(60)は「今年は都道府県別でも最も多いみたい」と目を見張る。
冬は大地が雪に覆われる天候上の理由などから、かつての球界では〝不毛の地〟とされた。しかし、今や遠い昔の話。日本ハムが2004年に本拠地を移転し、平川らの幼少期は中田翔(引退)や陽岱鋼(現オイシックス)などを擁して黄金期を迎えていた。
現在はソフトバンクでプレーする近藤や有原、上沢らが台頭するなど豊富なタレントをそろえていた中、12年のドラ1で入団してきたのが大谷だった。当時は前例がなかった投打二刀流でチームをけん引。16年には日本一に輝き、17年オフに海を渡るまで5年間プレーで魅了し続けた。
近藤スカウトは「やっぱり影響はあると思いますよ」と言い「昔は北海道出身選手は社会人経由か、高卒だと順位も下位評価が多かったけど、今は全くそんなことはない」と説明する。
子供の頃から野球が身近なスポーツとして存在し、球界の常識を次々と打ち破っていくヒーローがいれば、考え方も変わってくる。この日の入団会見では目指す選手にメジャーリーガーの名前が挙がった。
平川は超人的な身体能力を誇り、MLB屈指のスイッチヒッターでもあるデラクルス(レッズ)、工藤も17年のWBCに米国代表で出場し、大会MVPに輝いたストローマン(前ヤンキース)の名を口にした。
大谷はドジャースに入団した際「野球やろうぜ」のフレーズを合言葉に、日本全国の小学校にグラブを配布した。現在も野球振興に力を注いでいるが、日本ハムから巣立った後も母国に残した功績は計り知れない。













