メッツが〝24時間の悪夢〟に飲まれた。9日(日本時間10日)に守護神エドウィン・ディアス投手(31)をドジャースに3年6900万ドル(約108億3300万円)で強奪され、翌10日(同11日)には球団の顔であったピート・アロンソ内野手(31)までもがオリオールズと同球団史上2番目の高額となる5年1億5500万ドル(約241億円)で電撃合意。日をまたぎながら、たった24時間以内で「象徴」と「心臓」を同時に失う前代未聞の事態となり、NYファンの絶望感は頂点に達している。
さらに衝撃だったのは、米紙「ニューヨーク・タイムズ」傘下のスポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」が「メッツはアロンソに正式オファーすら出していなかった」と報じたことだ。球団は契約年数と金額を懸念し、積極的な残留交渉を回避。その結果、生え抜きの球団史上最多264本塁打の看板スターを、ほとんどみすみす流出させる格好となった。SNSには「コーエンはどこへ行った?」「勝つ気ゼロか」と批判が殺到し、大富豪オーナーのスティーブ・コーエン氏(69)へのバッシングが雪崩のように広がっている。
そんな中で浮上したのが、ヤンキースからFAとなっているポール・ゴールドシュミット内野手(38)の「一塁プラトーン案」。米紙「ボストン・グローブ」によると、メッツはジェフ・マクニール内野手(33)と併用で起用する計画を検討しているという。しかし、この代案が火に油を注いだ。
というのも、アロンソの25年成績は打率2割7分2厘、出塁率3割4分7厘、長打率5割2分4厘、38本塁打、126打点、OPS+144。まさに球界屈指のスラッガーだ。
対してゴールドシュミットは打率2割7分4厘、出塁率3割2分8厘とアロンソとほぼ同等ながらも、長打率4割3厘、本塁打10本、OPS+104の3部門はアロンソと比較すると明らかに物足りない。数字自体は安定しているとの声はあるにせよ、アロンソより7歳も年上の年齢面を考えれば「十分に穴埋めできる」と言い張るのは詭弁そのものだ。
しかも40歳目前のゴールドシュミットのパワーは全盛期から明確に下降。この落差にファンからは「アロンソの代わりがゴールドシュミット…?」「48時間で球団の未来が変わった」との嘆きが噴出している。
何せアロンソは新人王の19年に53本塁打を放ち、メッツの象徴として愛されてきた存在だ。ディアスは148セーブを積み上げた最強クローザー。その2人を連続で失うという最悪のシナリオが現実となり、フロントの無策ぶりが露呈した。「金満オーナー・コーエンはどこへ消えた?」「補強どころか弱体化している」などと現在もNYではメディアやファンの間で怒りと失望が渦巻くばかりだ。
24時間で崩れ落ちたメッツ。激震の渦中で、摩天楼の人気球団の行き先は完全な霧の中にある。












