ニューヨークの2大人気球団が、思わぬ〝外野の口撃〟で再び火花を散らしている。発端は今オフにヤンキースからFAとなり、メッツと3年総額5100万ドルで契約した救援右腕のデビン・ウィリアムズ投手(31)。ヤンキースで1年のみ過ごした今季は決して華々しいものではなかったが、移籍が決まってもなおブロンクスのファンから執拗な批判が続き、ウィリアムズ本人もSNSで反撃。そこへ地元スポーツラジオ番組の司会者が強烈な〝追い打ち〟を放ち、波紋が広がっている。
火をつけたのは、ニューヨーク地元ラジオ局「WFAN」で〝ヤンキース寄り〟として知られる人気司会者クリス・マクモニグル氏だ。生放送で「ヤンキースが地区優勝できなかった最大の要因はウィリアムズだ」と名指しで断罪。続けて8月のアストロズ戦を例に挙げ、ウィリアムズが暴投でランナーを進めて失点し、さらに痛恨の被弾を許したプレーを「チームの流れを壊した元凶」として激しく批判した。
今季のウィリアムズは防御率4・79、セーブ成功18/22とキャリアワーストの成績で終えた。ヤンキースのブーン監督が起用を続けたことにも批判が飛び、本人にとっても苦しい1年だったのは確かだ。しかし「失策王」の正遊撃手・ボルピをはじめ守備の乱れや他投手の不調など複合要因は明らかに多く、ウィリアムズひとりが低迷の原因では決してない。
それでもNYのヤンキースファンは容赦ない。同じNYのライバル球団・メッツへの移籍が発表されると一部ヤンキースファンがSNSで「戻ってくるな」「お前のせいで終わった」と暴言を浴びせ、ウィリアムズはインスタグラムで「DMで怒ってるヤツら、必死すぎだろ」と反撃。このような応酬がNYの野球ファンを再び〝分断〟する火種となっている。
一方でメッツ側の評価はまったく逆だ。ウィリアムズは空振り率37・7%とリーグ上位の〝変化球モンスター〟。三振率も追撃率もトップクラスで、今年のポストシーズンではブルージェイズを相手に全4試合に登板して無失点と、本来の姿を見せた。FAとなっているディアスが残留となれば、そのセットアップを担う新戦力としての期待も大きい。またディアスが他球団へ移籍する場合も、ウィリアムズは後釜として新守護神に成り得る存在となる。
ニューヨークの熱量は時に味方にも敵にもなる。ウィリアムズはこの街の狂騒を背負いながら、新天地で〝本当の自分〟を証明できるか──。26年、NYのブルペン戦争はすでに幕を開けている。












