9日の「現役ドラフト」が目前に迫る中、広島の動向が注目を浴びている。選手の移籍活性化を図る球界行事は今年で4回目。全12球団が参加し1球団につき、最大2人まで獲得可能となっている。ただし規定は今年から若干変更され、2巡目以降の選手獲得がこれまでよりも獲得しやすい枠組みで行われることになった。

 昨年の広島は制度導入後、球界初となる現役ドラフト2巡目指名選手として日本ハムから鈴木健矢投手(27)を獲得。鈴木は24試合で2勝、防御率1・89と一軍戦力として結果を残し「獲得成功」を印象づけた。

 実際に現役ドラフトにおいては、他球団から「欲しい選手」を獲るために代償も伴う。当然ながら「欲しがられる選手」も自軍から放出しなければならないからだ。ちなみに現役ドラフト対象者リストの中で最も多くの獲得希望票数を集めた選手所属の球団が、同ドラフトでは最初の指名権を獲得するシステムとなっている。これに基づいて各球団は毎年秋に行われるアマチュア選手対象のドラフト会議のように指名のシュミレーションを事前に行っているが、やはり思惑通りに事が運ぶことは難しい。

 そうした中で実際に現役ドラフトに関わった他球団の編成フロントは昨年の現役ドラフトについて「結果的に『獲得』とはなりませんでしたが、広島さんは1巡目で(2016年の)ドラ1の矢崎(現ヤクルト)を放出し今年、巨人のブルペンに定着した前日本ハムの田中瑛斗を狙っていたと聞いています。それを考えると選手の〝目利き〟は非常に正確と感じさせられます」と振り返る。

 昨年の現役ドラフトで移籍した選手の中には新天地でも思うような結果を残せず、すでに戦力外となった例もある。その〝24年組〟では前出関係者が指摘した巨人・田中瑛が62試合に登板し36ホールド、ヤクルト・矢崎も45試合で12ホールド、防御率1・93と、それぞれ一軍戦力として稼働した。

 結果的とはいえ、昨年の同ドラフトで広島が関連した〝銘柄〟に「当たり」が数多く含まれた格好となったのは特筆すべきところだろう。それだけに今年も赤ヘルのアクションは、他球団からも興味深く見守られることとなりそうだ。