プロ野球の現役ドラフトが9日に行われた。ソフトバンクの大竹耕太郎投手(27)は阪神へ、楽天のオコエ瑠偉外野手(25)は巨人への移籍が決まった。そんななか「今回の現役ドラフトは、プロスカウトたちの手腕が発揮されるいい機会なのでは」と見ているのが、本紙評論家で元スカウトの得津高宏氏だ。
同氏は「主にトレードに備えて他球団の二軍戦などをチェックするのが、編成担当のプロスカウトたち。彼らは『どうしてあの選手は試合に出ていないのか?』などと、現場で他球団のプロスカウトたちとの情報交換も頻繁にやっていますし、何かしら問題のある選手はすぐにウワサになります。故障やイップスなどはもちろん、素行など性格面で難しい選手であるとかも、現場にこないスカウトは別として、ほとんど情報共有はできています。ただ、なかにはそれでも見過ごしてしまう『問題』もある。そうした情報収集力の精度が大事になってくるでしょうね」という。
とはいえ、情報に振り回されるのではなく、有望な才能ならば「あえて」獲得に動くのもプロスカウトの腕の見せどころでもある。
得津氏は「チーム編成上の問題、首脳陣やチームメートとの人間関係など、何らかの問題があって才能を発揮できない選手はいる。たとえ問題があったとしても、環境が変わることで大きな変化が期待できるのがトレードでもあります。私は1998年、99年に王監督のダイエー(現ソフトバンク)でプロスカウトを務めました。その際、素行調査をした結果『問題あり』という評判の選手を獲得したことがありましたが、その選手はホークスでは何の問題も起こしませんでした。環境が変わり、心を入れ替えて伸びる選手は間違いなくいるんです」。
果たして今回の現役ドラフトで移籍した選手から、ブレークする選手はどれだけ出てくるのか。この制度が定着するかどうかも含めて、今後に注目が集まっている。










