【取材の裏側 現場ノート】11月、はやり病でひどく体調を崩した。家事や仕事もままならず、多くの人の助けに甘える日々だった。ここまで不調に陥ったのはいつ以来だろうか。もう若くはない。いつしか無理がきかなくなったのかもしれない。
思い込みかもしれないが、こんな時に限って自分にとってマイナスの出来事が重なった。家電が次々に故障し、あまり歓迎したくない話も舞い込んでくる。どうにかしたくても体は言うことを聞かない。まさに弱り目にたたり目だ。「なぜ私ばかり…」「おはらいでもするべきか…」。柄にもない考えが浮かんだ時、かぶさるように頭の中であの声が聞こえてきた。
「ワッハッハー!」「ワッハッハー!」
名プロレスラーにして、レスリング五輪2大会銅メダル、浜口京子の父・アニマル浜口氏の笑いだ。同氏によれば「ワッハッハー!」と腹から大声を出して笑うのは一種の呼吸法で脳、全身に酸素が行き渡り、リフレッシュするという。
また、大声には「不安、邪気、邪念が払える。心肺機能を高めれば、脳も活性化する!」という効果もあるそう。京子の指導はもちろん、人々の健康維持のため「笑い」を広めていた。記者人生で何度も耳にしてきた浜口親子の高らかな「ワッハッハー!」を思い出し「そういえば、最近笑っていなかった。今こそ必要なのは笑いなのかもしれない」と本気で思い始めた。
まずは笑うことを意識し始めた。そして「ワッハッハー!」と声に出してみた。あら不思議。なんだか体がポカポカして楽しくなってきた。〝病は気から〟とはよく言ったもの。「ワッハッハー!」で、すべてを吹き飛ばしてみようと思う。(運動部・中村亜希子)













