新日本プロレス26日仙台大会の「ワールドタッグリーグ」Aブロック公式戦で、エル・デスペラード、石川修司(50)組がタイチ(45)、小島聡(55)組から2勝目を挙げた。IWGPタッグ王座(現王者はYuto―Ice&OSKAR)戦線も見据えるデスペラードだが、一方で来年1月4日東京ドーム大会ではIWGPジュニアヘビー級王座挑戦者決定4WAY戦への出場が決定済み。異例の試合に秘める〝逆転の発想〟とは――。

 小島のラリアートを浴びて大ダメージを負ったデスペラードだったが、石川がタイチを投げつける格好でカバーを解除。小島の追撃を間一髪で回避するとそのまま強引に押さえ込み3カウントを奪った。

 デスペラードはすでに来年1・4ドームでIWGPジュニア王者・DOUKIへの挑戦権をかけた石森太二、SHO、藤田晃生との4WAY戦が決定済み。石川からWTL制覇の暁にはIWGPタッグ王座戦とのダブルヘッダーを提案されている。本紙の取材に「優勝はもちろん今の状態で全然目はあるし、(試合を)やってりゃ面白いんで。体はしんどくても、あの手この手で何とかするし、いざとなったら石川さんにお願いするし。後ろから『偏平足!』って言えば大激怒するはずなんで。こう見えてちゃんと狙ってるから」とパートナーを「ヤットデタマン」の大巨神になぞらえつつ自信をのぞかせた。

 その一方で、東京ドームで王座戦ではなく挑戦者決定4WAY戦が組まれたことに賛否の声があるのも事実だ。デスペラードは「挑戦者決定戦が東京ドームなら、タイトルマッチなんか月でやらなきゃいけないんじゃないの?」と冗談めかしつつ「タイトルマッチがないことに『何でだよ!』って気持ちはたぶんジュニアの選手はみんな思ってるし俺も思っていた。けど、それをどうプラスに受け止めるか」と切り替える。

「棚橋弘至が引退することで世界中の注目が集まってる大会で『コイツがこの団体のジュニアの王者なんだ』って試合をぶちかまして、世界中に存在をアピールするタイミングだっただろうなとも思うけど…。ネガティブなことだけじゃないはずだよ絶対に。挑戦者決定戦をやることで『これだけの試合をやるヤツらでさえ王者じゃないのか』『王者ってどんなヤツなんだ』って期待感を、普段新日本を見ない人にも植え付けられれば俺たちの勝ちだなと思うね」

 棚橋の引退試合やウルフアロンのデビュー戦など話題豊富な来年1・4はチケット完売につき増席が決定し、プライム帯で全国ネット放送もされる。それだけに物語が王座戦へと続く挑戦者決定戦は、いわゆる〝新規ファン〟の入り口としての役割になる可能性を秘めているというわけだ。デスペラードは「トゥ・ビー・コンテニューしてくれる方が1%でも2%でもいてくれれば俺、石森さん、藤田の勝ちだと思ってる。それだけのものを見せられるメンバーだと思ってるし。SHOがどう考えてるかは知らん」とキッパリ。ジュニアならではの切り口で、プロレスの魅力を世界と世間に発信する。